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2013/04/20

#25三田落語会・昼(2013/4/20)

寒の戻った4月20日、仏教伝道センターで行われた第25回「三田落語会・昼の部」へ。小雨模様で肌寒い。
暖かい甘茶のサービスがあり、さすがは仏教施設、主催者の心遣いに感謝。
プログラムに出演者の紹介が添付されていたが、なぜか夜の部のさん喬と三之助のことだけが書かれていて、喜多八がひがんでいた。
でも昼の部は前売り完売だが、夜の部は少し残ったようですと、扇辰が得意そうに言っていた。

<  番組  >
前座・柳家さん坊「金明竹」
柳家喜多八「鈴ヶ森」
入船亭扇辰「匙かげん」*
~仲入り~
入船亭扇辰「野ざらし」
柳家喜多八「百川」*
(*印はネタ出し)

さん坊「金明竹」、実家が北海道の酪農家だそうで、牛の生態について長々とマクラをやるなと思っていたら、喜多八から長めに演るようにと命令されたらしい。

喜多八「鈴ヶ森」
喜多八は今回で11回目の出演となり、この会のレギュラー格。
当初は「寝床」を予定していたが、前日のラジオ深夜便で桂雀三郎「寝床」を聴いて、とても敵わないと思ってやめたと言っていた。
元は上方落語の「崇禅寺馬場」で、東京に移してこのタイトルになっている。
場所はどこでも良かったのだろうが、「鈴ヶ森」にしたのは歌舞伎の名場面、
幡随院長兵衛「お若(わけ)えの、お待ちなせえやし」
白井権八「待てとお止めなされしは、拙者(せっしゃ)がことでござるよな」
から採ったものか。
現役でも色々な人が高座にかけているが、やはり喜多八が一番だ。この人の良さは眼の演技で、手下の泥棒の間抜けぶりを眼の動きで表現している。

扇辰「匙かげん」
こちらも十八番、当ブログでも何度か採りあげているので内容は省く。
人物の造形がしっかりしているので、聴き飽きない。このネタに関しては扇辰の独壇場といえる。

扇辰「野ざらし」
最後のオチまで演じたが、オリジナルを少し変えていた。この方が分かり易いけど、少しムリがある。
後半に出てくる幇間の新潮の弾けっぷりが見事で、場内を沸かせていた。
欲をいえば、八五郎の「さいさい節」はもう少し粋に唄ってほしい。

喜多八「百川」
マクラで、その昔早稲田大学の近くにストリップ小屋があり、最後に出る踊り子が「都の西北」の曲に合わせて衣装を脱いでいったという。おシャレじゃありませんか。
この人の「百川」は初見だったが、素朴な百兵衛と早とちりの初五郎との人物対比が良く出来ていて、得意の眼の演技も活きて楽しく聴かせてくれた。

4席とも充実していたが、喜多八の「寝床」は聴いてみたかった。

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寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

やっぱり来られていたんですね。
たっぷり、の幸せな落語会でした。
二人の人柄も垣間見たような。

こんにちは。
昨日の野ざらし、ワタシも聴いていて感じたのですが、バチが当たったというサゲはとても中途半端なような気がします。どうせ最後まで演るなら馬の骨でいいのでは?客が判らないにしても、ああいう会だからこそそうするべきなのでは?そう思った次第です。

やはりいらっしゃったんですね。
この二人の組合せは、私は非常に良いと思います。
『匙かげん』は、扇辰以外では聴いたことがないのですが、他にどんな噺家さんが演じるのでしょうか。
『鈴ヶ森』は、一之輔も悪くないですが、やはり喜多八の高座には貫禄がありますね。

佐平次様
この会は一回でも抜かすとチケットが取りづらくなるので、ついつい皆勤になってしまいます。
絶妙な顔合わせで結構でした。

泥水様
幇間は「撥(バチ)」を持たないので、あのオチは無理があります。
仰るとおり、オリジナルのオチの方が良かったと思います。

小言幸兵衛様
「さじ加減」は小金井蘆洲の講釈を、三遊亭円窓が落語に書き換えたもので、円窓から他の若手に受け継がれているようです。
扇辰の高座は本家を上回っているように思います。
講談では宝井琴調が高座に掛けています。

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