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2013/04/17

国立演芸場4月中席(2013/4/16)

4月16日、国立演芸場中席へ。
芸協の芝居で、人気者が顔をそろえていて平日の昼間だが一杯の入り。平均年齢はかなり高めで、あたしなんぞまだ若手。ナンパされないように気を付けなくっちゃ。

前座・瀧川鯉毛「饅頭こわい」
<  番組  >
雷門花助「転失気」
コント青年団「コント」
桂枝太郎「茶の湯」
ボンボンブラザース「曲芸」
瀧川鯉昇「持参金」
―仲入り―
桂文治「源平盛衰記」
桧山うめ吉「俗曲」
桂歌丸「鰍沢」

・花助「転失気」
5月1日より真打に昇進、三代目雷門小助六を襲名する。
このネタでは実力は測れなかったが、由緒ある雷門を名乗る数少ない噺家なので、明るい芸風を活かしてガンバッテ欲しい。
・コント青年団
初見だが、面白かった。大学病院に葬儀屋が売り込みにいくという設定のコント。医師が葬儀屋に「営業活動するなら(客席を指さし)こういう所へ行きなさい」で爆笑。
「いっぺんに沢山亡くなるよりは、一日置きが理想です。そうすりゃ、通夜葬儀、通夜葬儀で毎日稼げる」、納得。
・枝太郎「茶の湯」
フワッとした喋りで独特の笑いを醸し出す人。正味15分ぐらいでこのネタを演じたが、ツボは外さず楽しませてくれた。
先代(落語家には珍しくどこか知的な雰囲気があった)は新作専門だったが、当代は古典と新作の両刀でいくようだ。
・ボンボンブラザース
とにかく楽しい。これ以外の表現のしようがない曲芸師。一言もしゃべらないが、これが寄席芸人としては本寸法。動きだけで笑わせるのだ。
愛嬌のある髭の鏡味繁二郎、あまり表情を変えない鏡味勇二郎 、二人ともあたしとは同年代だ。アラ古希であれだけ軽快に動くには、そうとうな訓練をしているんだろう。
・鯉昇「持参金」
定番のマクラと得意のネタで会場を沸かせる。
還暦だがまだ若手の部類と語っていたが、確かに米寿で高座に上がる米丸は現役最高齢の記録更新中だ。
話は変るが、この人弟子が多いですね。もう二桁に届いているんじゃなかろうか。
噺家によっては沢山の弟子を取る人と、少ない人、あるいは全く弟子を取らない人とさまざまだが、あれは性格なのか、それとも生き方なのか。
もっとも売れっ子の中には、弟子にしておけばマネージャーも車の運転手もタダで使えるという利点を考慮しているそうだが。

・文治「源平盛衰記・木曽義仲」
この日一番受けていた。ネタの中身より放りこんだギャグの面白さで聴かせる噺。
師匠の文治、柳昇、池袋演芸場のシンドーさんらのエピソードを虚実ない交ぜに語る。何度きいても笑ってしまうのは完成度が高いせいだ。
談志の「なんたって木曽の軍勢の強いのなんの、普段からの訓練がちがう。キソ訓練っていうくらいだから」を思い出す。
・桧山うめ吉
オジサンから「待ってました」の声も。唄も踊りも喋りも未だ未だだが、そこがまた初々しく感じられて、オジサンたちの胸をキュンとさせるのかも。
日本髪で高座に上がる希有な芸人として、これからも音曲の灯を守っていって欲しい。
・歌丸「鰍沢」
16-20日までは「鰍沢」を掛けるので、この日が初日。風邪で喉をやられてしまってと断りを入れての高座。
マクラからサゲまで、ほぼ圓生の演出を踏襲している。違いは、元は吉原の花魁・お熊と旅人との会話の呼吸だ。
圓生の高座では、以下のそれぞれの段階で微妙に二人の会話の呼吸と「間」を変えている。
1.旅人が一夜の宿を求め、お熊と顔を合わせる場面では、他人行儀の会話。
2.お熊が吉原の出身で、旅人が客で上がったことが分かると、会話がグッとくだける。旅人は当時を思い出し、お熊の容姿をほめるとき少し好色な顔を出す。お熊は気を許し身の上話を始める。
3.旅人が胴巻きをほどき小判を2,3枚お礼としてお熊に差し出すが、この時お熊はチラリと胴巻きに視線をおくり表情を変える。
4.お熊は旅人を殺害して胴巻きの大金を奪う決意を固め、親切ごかしに玉子酒を勧める。旅人は信用しきっているから企みに全く気付かない。
歌丸の高座では、ここまでの細かな演出は見られなかった。
無理もない、圓生以後このネタで感心した高座に出会ったことがない難物なのだ。
ここは体調が悪い中、最後まで緊張感を保ちながら演じ切ったことを評価したい。

とにかく笑い、楽しめた。
これぞ寄席の醍醐味。

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コメント

ようございましたね。国立演芸場には独特の晴れがましさとゆったり感があります。
文治の源平は聴きたかったなァ。

投稿: 福 | 2013/04/18 07:09

福様
最近は芸協の芝居はもっぱら国立です。芸協は色物が充実しているので楽しめます。
文治の源平、私は二回に一回位の割合で当たっています。

投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2013/04/18 09:06

昨日の埼玉彩の国劇場は99パーセント女性、それなのに誰も声をかけてこないし、ハンカチ落す人もいなかったです。
落語会なら鯉昇との対比で少しは希望が持てるのでしょうが、松坂桃李が相手では問題にならなかったなあ。

投稿: 佐平次 | 2013/04/18 10:49

佐平次様
周囲を見渡したところでは、謹んでご辞退申し上げますというような方ばかりでした。
向こうもそう思ったしょうけどね。

投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2013/04/18 18:34

粗品の方がいい、でしたか^^。

投稿: 佐平次 | 2013/04/20 09:53

佐平次様
今日の三田落語会も女性が多数、隅の方で小さくなっていましたよ。

投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2013/04/20 19:24

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