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2013/08/30

安倍政権に膝を屈してしまったマスメディア

前回の記事で安倍首相と日枝久フジテレビ会長との癒着ぶりを指摘したが、これに輪をかけているのが渡邉恒雄読売新聞本社会長(通称ナベツネ)だ。面談回数は岡村正日商会頭に次ぐ存在感を見せつけている。
この結果、産経と讀賣は安倍政権の広報宣伝紙と化しているようだ。
しかし癒着はこの二紙に限らない。
朝日新聞を始め、地方紙を含めたメディアの幹部たちが、次々と首相と会食している。「李下に冠を正さず」の諺あり。
そうしたメディアと安倍首相との関係がより鮮明になったのは、7月に行われた参院選だった。

参院選を通じてマスメディアが政権に膝を屈してしまった典型例だが、その一つがTBSへの圧力だ。
経過は6月26日夜に放送された”NEWS23”の中で伝えられたニュースに自民党がクレームをつけたのがきっかけだ。TBS側は直ちに「全体としては公平公正を欠いていない」という見解を発表したが自民党は納得せず、TBS側に番組上で訂正謝罪することを要求し、それが受け容れられないなら取材とTVへの出演依頼を全て拒否すると通告した。
その放送内容というのは虚偽ではなく、今までなら訂正や謝罪の対象とはならなかった。
ところがTBSはこの脅しに屈し、報道局長名で「指摘を重く受けとめる」との回答文書を出して手打ちにかかった。足元をみた自民党は「(TBSへの)出演の一時停止を解除する」という文書を発表した。
「解除する」だって何さまのつもりか、メディアも舐められたもんだ。

この経緯をみて他社が震え上がったのだ。明日は我が身と、以後のニュースについては神経を使うことになる。TBSへの「見せしめ」が功を奏したわけだ。
この「TBS問題」に対して抗議の声をあげたTV局は皆無、新聞では同系列の毎日のみが採りあげただけで、他紙は一切無視、「触らぬ神に祟りなし」とばかりダンマリを決め込んだ。

次は、時事通信社の候補者討論会が中止とされた件。表面上は時事の自主的判断としているが、その裏には自民党が候補者に出席しないよう指示したためとされている。
その理由だが、討論会のコーディネーターに下村健一・元TBSキャスターと、堀潤・元NHKアナウンサーが起用されることになっていて、これを自民党が嫌ったためだ。
自民党がダメといえば、メディアはそのまま受け容れる時代になっったのだ。

かくして温度差こそあるものの、マスメディア各社は安倍政権と自民党の前に膝を屈してしまった。
この件で当ブログでは春先に警告を発していたが、その危惧は今やすでに過去形になっている。
自民党は本部に「情報戦略室」をおいていて、そこが情報のコントロールセンターになっているようだ。
権力をチェックすべきマスメディアがその矜持を失えば、その先には言論や報道の自由に対する制限が待ち構えている。
メディアの猛省を促したい。

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コメント

”眦を決して”という感じがありますね。
メデイアこそ眦を決して対抗・抵抗しなければいけないのに。

佐平次様
各社が「眦を決して」安倍にすり寄ってます。消費税増税キャンペーンに協力する代わりに、新聞代の税率は低減するという方向で手打ちが出来ていると報じられていますし。
どこまで堕ちるんでしょうか。

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