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2013/09/19

鈴本演芸場9月中席・昼(2013/9/18)

ネットを見ているとドキッとすることがありますな。先日も「小さい!はやい!」という文字が飛び込んできた。何でこんなとこにオレの悪口が書いてあるんだろうとよくよく見たら、プリンターの広告だった。分からない人は置いてきますよ。
おっといけねえ、ここんとこフロスト警部シリーズの新刊「冬のフロスト」 (創元推理文庫、R・D・ウィングフィールド:著, 芹澤恵:訳)を読んでるもんだから、ついつい下品が伝染っちまった。
そういうわけで鈴本演芸場9月中席・昼の部へ。9月18日は休演代演が少なかったのでこの日を選んだ。ロビーで小菊姐さんが楽屋入りするとこに出くわしたが、彼女がこの日唯一の代演だからもう云う事なし。
ただ顔づけの割に客の入りが良くなかった。

前座・古今亭きょう介「手紙無筆」
<  番組  >
桂才紫「黄金の大黒」
鏡味仙三郎社中「太神楽曲芸」  
桂南喬「子ほめ」
春風亭一之輔「壺算」
大空遊平・かほり「漫才」
春風亭勢朝「漫談」
入船亭扇遊「狸賽」
江戸家小猫「ものまね」
柳家三三「転宅」
~仲入り~
柳家小菊「粋曲」  
柳家喜多八「親子酒」
三遊亭歌武蔵「強情灸」
三増紋之助「曲独楽」  
橘家圓太郎「火焔太鼓」

お盆興行も終り、集客を当て込んだ9月の3連休は台風でパー。天候は回復したが客足は伸びない。その客席も、面白いことを言ったら笑ってやろうというアグレッシヴな姿勢がみられない。こうなったらお互いノンビリ行くしかないねと、まあ、一口にいえばそういう昼席だった。
前座のきょう介「手紙無筆」、元気なのがいい、でも客席は無反応だったね。
才紫「黄金の大黒」、悪くなかったがやはり客の反応はイマイチ。早口過ぎて言葉が聞き取れないときがあり、あれは直したほうが良い。
南喬「子ほめ」、ようやく客席が温まり始めたのは、さすがだ。この人は何を演じても安定感がある。
一之輔「壺算」、この人のこれほど沸かない高座をみたには久々。本人もこの日は軽く流した感じだ。
遊平・かほり「漫才」、協会の香盤でいうと漫才師としては、ひろし・順子、のいる・こいるに次ぐ古参コンビだが、はて、「型」が思い浮かんでこないのだ。
勢朝「漫談」、古典落語が続いていたので、ここらで軽く一息。求められた役どこはきちんとこなしていた。
扇遊「狸賽」、軽い後は本寸法と、番組は上手く組んでいる。どんな時でも手を抜かないのがこの人の持ち味。
小猫「ものまね」、寄席のデビュー1年とは思えない芸人ぶり。客のつかみ方も上手くなった。
三三「転宅」、三三だから敢えて細かい注文をするが、お菊が初めて泥棒に出会った時は、一瞬ハッと驚く仕種が要るのではなかろうか。お菊はやはり怖かったのだ。だから泥棒が帰ると直ぐに向かいのタバコ屋の戸を叩いて起こした、深夜にも拘らずだ。
それと師匠という良い見本があるのだから、もっとメリハリというか緩急というか、そういうのが必要だと思う。
他の人じゃない、三三なんだから。

小菊「粋曲」、この日は大好きな「淡海節」がきけて満足。
♪船をひきあげ 漁師は帰る
あとに残るのは 櫓と櫂
浪の音 ヨイショコショ 浜の松風♪
もう、ウットリ!
喜多八「親子酒」、この人のこのネタは初めてだったが結構でした。短縮版ながら噺のツボはしっかりおさえていたのは、さすが。喜多八は、体調と芸が反比例しているようだ。
歌武蔵「強情灸」、膝前なので漫談で逃げるかと思ったら、体格を生かした迫力のある「強情灸」を演じてくれた。そういえば、この日は「落語教育委員会」のメンバーが揃い踏みだったんだ。
紋之助「曲独楽」、この日いちばん会場が沸いたのは、この人が刀の刃から独楽を落下させてしまった時。あの芸はけっこう難しいんだなと再認識。
圓太郎「火焔太鼓」、私事にわたって恐縮だが、アタシの両親というのは夫婦喧嘩の絶え間がなかった。特に親父が定年をむかえてからは日課になっていて、怒鳴り合ったり罵倒し合ったりしていた。
それでいて、親父が死んだとき、お袋がワンワン泣き通しだったのにはビックリした。意外にも、お袋は親父に依存していていたことを発見したのだ。そんなら生前にもう少し大切にしてやりゃ良かったのにとも思った。
このネタの夫婦も正にそうで、二人は実際仲がいいのだ。圓太郎の演出はそうした夫婦の情愛に重点を置いていた。亭主が三百両を懐にして、女房に「俺のことをどう思ってんだ、惚れてんのか、惚れてないのか」と迫る場面を加えている。
いかにもアウトドア派らしい筋肉質の高座で、少々力が入り過ぎではと思える箇所もあったが、トリに相応しい熱演で最後を盛り上げた。

この日のお目当ては圓太郎と小菊だったので、満足して帰宅。

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コメント

着けばいいでしょ、、なんて下品付き合いしようと思ってしまいましたよ、このあたくしとしたことが。

佐平次様
歳を取ると、運動能力が落ちる代わりに、言語能力は発達するんだそうですよ、ご同輩。

お二人でなんと下品なやりとりをしているんですか!

私もそういうネタ大好きです^^

小言幸兵衛様
シモネタは大好きですが、こういうのを書くと当ブログの品位を著しく低下させる怖れがあり、出来るだけ触れないようにはしているんですが、ついつい・・・。

>ただ顔づけの割に客の入りが
このことは最近も考えさせられました。
今月上旬、小朝の出た鈴本に行ったのですが、客の入りは日光の手前。
空いている方が席を選べてよいという実利的な面もあるでしょうが。

福様
そうですか、もう小朝だけでは客をよべない時代になってるんですね。
実は10月の国立に談春が出るんですが、これが意外なことに簡単にチケットが取れました。
それだけ落語ファンの見る目が厳しくなってきたのか、あるいは落語ブームが沈静化に向かいつつあるのか、注目されます。

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