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2013/09/25

【ツアーな人々】みそ、梅干し、豆腐、コンニャクも、みな液体だって?

成田空港など国際線から搭乗するさいに、100㏄を超える液体を手荷物として機内に持ち込むことが禁止されている。
これは2006年に英国航空機に、爆発性のある過酸化水素水を飲料用ボトルに入れて持ち込もうとした容疑者による爆破テロ未遂事件が起きたからだ。
この事件を受けて2007年から液体物の持ち込みが制限され、違反した場合はその場で没収される。
問題は、その液体の定義だ。液状の物質ということなら誰でも納得できるのだが、実はかなり範囲が拡げられている。
チョコレートやチーズも液体として扱われる。その理由を訊いたところ、熱を加えると液体になるからという答だった。しかし中学の理科で習ったように、ほとんどの物質は加熱により固体―液体―気体へと変化する。加熱により液化するからダメとなれば、大半の物質が引っ掛かることになる。どこで線引きしているのか極めてアイマイなのだ。

では日本ではどんな品物が液体として規制されているかというと、国土交通省のHPに記載されている。
食品でみると通常の液体物以外に例えば、みそ、マヨネーズ。おろしショウガ、カレー、おかゆ、餡(あん)、塩から、梅干し、ラッキョウ、しば漬け、豆腐、コンニャク、プリン、ゼリーなどが例示されていて、これらは全て液体物として規制の対象になっている。
梅干しやラッキョウ、コンニャクがなぜ液体なのか、実に不思議だ、
梅干しはダメだが、カリカリ梅はOK.餡はダメだが、饅頭やモナカはOK.これも説明がつかない。
百歩譲って、それなら漬物類は全て液体として規制するということが世界共通のルールであれば、それはそれとして納得がいくかも知れない。
しかし隣国の韓国ではどうなんだろう。お土産に買ったキムチを韓国の空港で没収されたなどという話は聞いたことがない。
それから先にあげたチョコレートだが、ベルギーやオランダでは機内持ち込みが可能だ。
国際線の規制であれば、世界共通でなければ意味がない。なぜなら爆発物を仕掛けようとする人間なら、規制のない国の空港を使う筈だからだ。
日本の空港だけで漬物を規制して、果たしてどんな意味があるのだろうか。

海外の空港の多くは、保安検査が出入国前に1度と、航空機搭乗前にもう1度検査する。検査を二度行うことで精度が上がるし、空港内で危険物を仕込むのを水際で防げるからだ。煩わしいのだが、安全のためには仕方ない。
空港内で買った液体物は、密封して証明書付きであれば機内に持ち込める。
ところが日本の空港は、出入国審査の前に保安検査を行い、あとはそのまま航空機に搭乗できる。これだと空港内で入手したものはフリーパスになってしまう。
今年の8月に「国際線保安検査員」と称する方からコメントが寄せられた。
数年前に書いた同様の記事について、「あまりにも独断と思い込みが過ぎています」とお小言を頂戴したのだ。
この人の言によれば「空港の保安区域内の売店で販売されている物品に関しては、全て保安検査済みです。」なのだそうだ。
つまり空港内の液体物に関しては全品検査をしているわけだ。
それなら、その検査機を保安検査に取り付ければ、全てが済むのではなかろうか。
そんな素晴らしい検査機があるなら、海外の空港にも売りこんで欲しい。さすれば海外でも二度検査という手間が省ける。

「国際線保安検査員」氏のコメントでもう一つ気になることがあった。
「残念ながら、日本の保安検査員は非常にレベルが低いです。
これは保安検査に非協力的な航空会社と危機感の無い旅客自身、そして保安検査の意義と社会的責任を社員に教育できない検査担当会社の問題であります。」
と、こう書かれていた。
これが事実なら日本の保安検査はずさんで、安心できないことになる。
いくら国交省で細かな規定を作ったところで、ザルだということだ。
あるいは検査係員が、液体物規制なんて元々意味がないと思っているからかも。

なんのために規制するのか、なんのために検査するのか、そこが不明瞭だから乗客としては煩わしさだけが残ってしまう。

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