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2013/11/28

テアトル・エコー『ハレクイネイド』(2013/11/27)

11月27日、恵比寿・エコー劇場で行われたテアトル・エコー公演『ハレクイネイド~ロミオとジュリエットの喜劇~』を観劇。
「特定秘密保護法案」が衆議院を通過した。法案成立を急いだ背景には、安倍首相周辺が審議が長引けば世論の反対が強まるからとにかく早くという判断があったと報道されている。つまり法案の危険性は彼らも承知している。それだけに始末に悪い。
戦前回帰を強める安倍政権と、これに反発し日本に対する批判や対抗措置を強める中国や韓国との緊張関係は高まるばかりだ。どっちが先なの後なのか、それとも互いに共鳴関係なのか、という問題は別にして。
少し前まであれだけ大騒ぎした北朝鮮の核問題など、どっかへ行ってしまったみたいだ。本当は北の核と拉致問題こそ最大の課題なはずなのに。
「仮想敵国」というのも、その政権の思惑でどうにでも変えられるということだ。
ブロガーの中には、秘密法案が成立すると表現の自由がなくなるので、ブログをやめると宣言している人もいるようだが、それこそ政府の思う壺。法案の目的は弾圧よりも、メディアや世論が委縮して自主規制することを狙ているのだから。

作:テレンス・ラティガン  
翻訳:広川 治  
演出:保科耕一
<   キャスト   >
安原義人:アーサー・ゴスポート/座長・ロミオ役
森澤早苗:エドナ・セルビー /座長日人・ジュリエット役
松澤太陽:ジャック・ウェイクフィールド/舞台監督
立花かおる:ジョイス・ラングランド/ジャックの婚約者
田中英樹:フレッド・イングラム/映画俳優
佐渡貴之:槍持1
小山友香里:ミュリエル・パーマー /アーサーの娘
加藤拓二:トム・パーマー /その夫
まえだゆきのり:ジョニー /舞台監督助手
福地将章:槍持2
川田栄:警察官
丸山裕子:ミス・フィッシュロック /秘書
沢りつお:ミスター・バートン/エービス劇場支配人
島美弥子:デイム・モード・ゴスポート/座長の叔母
沖恂一郎:ジョージ・チャドリー /古参俳優

この芝居はW・シェイクスピア「ロミオとジュリエット」のリハーサル風景を描いた作品で、劇中で芝居が演じられたり、役者が役者やスタッフを演じるという仕掛けになっている。
「ロミオとジュリエット」の公演初日を控えたイギリス中部の劇場は、最終リハーサルの真っ最中。 座長俳優ゴスポートと妻で女優のエドナが稽古をする傍ら、分からず屋の老優が演技に口を挟み、のぼせ上がった若手俳優やわがままな売れっ子スターをまとめるのに、舞台監督は一苦労。
この芝居はイギリス地方各地の公演の後ロンドンでの上演、そして東欧への公演を控えている。
そこへ座長の娘が夫とともに面会に訪れ、座長が以前の妻だった女性と正式に離婚していなかったことが分かり、さあ大変。
さらに舞台監督の婚約者が現れ、結婚と引き換えに演劇から足を洗うよう迫られ、この場で返事を求められる。
そんなこんなでリハーサルは大混乱。
はたして無事に初日の幕を上げることが出来るのか・・・。

初演はロンドンで1948年の上演とあり、日本では今回が初演。
いわゆるバックステージもので試みとしては面白い。
こういう芝居で大事なのは、劇中の劇が本格的であることだ。
設定ではこの劇団はイギリス各地からロンドン、はては欧州公演まで予定していることから老舗の劇団だということだろう。しかも開幕前のリハーサルだから舞台として仕上がっていなくてはいけない。
処が、劇中で演じられる「ロミオとジュリエット」はまるで素人芝居にしか見えない。劇中劇を本物に見せてこそ芝居が栄えるというのに、客席から失笑がもれるようでは失格だ。
こうした芝居に取り組む劇団の根本的姿勢に問題があるように感じる。
上演2日目ということもあるだろうが、この劇団にしては珍しくセリフや間の取り方に不都合な個所が見られたのも気になった。
全体としては、不満の残る舞台だった。
出演者では松澤太陽と小山友香里が好演、沖恂一郎が飄々とした演技を見せていた。

公演は12月8日まで。

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コメント

もどかしいけれど流れはとまらないですね。
あの頃もこんな感じだったのかなあ。

佐平次様
安倍の手口は戦前の軍部より、ナチスに近いと思います。憲法そのものは変えず、各種法律で国民の権利をしばり、最終的には国民監視国家を目指すのでしょう。

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