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2013/12/22

#415花形演芸会(2013/12/21)

12月21日、国立演芸場で行われた「第415回 花形演芸会」へ。
王楽が花形演芸大賞を狙っていると宣言していたが、そろそろ受賞の行方が気になる時期にさしかかった。ここ数年は毎年、大賞受賞者の予想が付き、その通りの結果になっていたが、今年度は混戦になるだろう。毎回来ているわけではないが、今年は飛び抜けた存在がいなそうだし、久々に上方落語からというケースもあり得るかも。
白酒が言ってたが、こういう会では出演者は120%の力を出すべく高座に臨むので、そこが寄席とは全く異なる。寄席の場合は全力で演じるのはトリだけで、それ以外の人は80%位に抑えていると語っていた。
出演者の真剣さが伝わってくる所に、花形が他の会と異なる特色があり魅力でもある。

<  番組  >
前座・春風亭一力「平林」
春風亭朝也「新聞記事」    
笑福亭たま「漫談家の幽霊」 
母心「漫才」       
三遊亭王楽「夢金」       
―仲入り―
ゲスト・桃月庵白酒「短命」  
鏡味正二郎「曲芸」     
春風亭柳朝「紺屋高尾」
(ゲスト以外はネタ出し)
朝也「新聞記事」、二ツ目の中のイチオシは落協ではこの人、芸協では円満。もっとも円満の場合は二ツ目にしておくのが不自然なのだが。朝也の良さは聴いていて思わず頬が緩んでくるような面白さだ。外連味がなく真っ直ぐでクスリと笑わせる東京落語の本流を行っていると思う。
このネタでも、少なくとも正蔵よりずっと上だ。 

たま「漫談家の幽霊」、対照的に常に客を笑わせないと気が済まないという上方落語の典型。五輪招致でナントカいうタレントが「東京は安全だ。財布を落としても必ず届けられる」とスピーチした翌日に、みのもんたの息子が財布を盗んだ。あれ前の日でなくて良かった。徳洲会から猪瀬知事へは裏金だから「おもてなし」、といったマクラで爆笑を買っていた。本編は怖い話を披露し合うという集まりで、これにオチをつけて小咄にしてしまうという、いかにも”たま”らしい創作もの。
この人は古典を演じてもなかなかの実力を示し、将来性を感じさせる。

母心「漫才」、初見。男同士だが、相方が和服のオバサンの恰好なので男女漫才のように見せるという変わったスタイル。国立より浅草が似合いそうな泥臭さがある。売れ始めの勢いを感じる。

王楽「夢金」、古典をそのまま演じて聴かせるというのは実力のある証拠だし、本人が宣言していたように大賞の有力候補だろう。ただこの人には「老成」を感じてしまう。良くいえば完成度が高いが悪くいうと若さが無い。この辺りがどう評価されるかだろう。

白酒「短命」、この会のゲストには二タイプあり、先輩として手本になるような高座を見せる人と、流す人。白酒は後者。

正二郎「曲芸」、いつ見ても鮮やか。寄席の太神楽は複数で演じるが、それをこの人は一人で演ってしまうのだからスゴイ。

柳朝「紺屋高尾」、このネタで最も肝心な、高尾に出会えた紺屋の職人の、身の震えるような感激が伝わってこなかった。
それと紺屋職人が身分を明かしてからお床入りとしていたが、高尾ほどの格の花魁になると初会ではお床入りはしなかった筈だが。やはり翌朝の別れ際に切り出すという風にするのが自然だと思う。

出演者の真剣勝負、今回も見応え聞き応えがあった。

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コメント

知らない人の落語会を敬遠するのは損だということが分かりました。
噺家の名前で選ぶだけでなく落語会で選ぶことも大事なんですね。

投稿: 佐平次 | 2013/12/22 10:55

佐平次様
ベテランの完成された芸も良いが、伸び盛りの若手もまた楽しい。要は誰でもいいという、女性同様に選り好みしなんです。

投稿: HOME-(ほめ・く) | 2013/12/22 11:36

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