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2013/12/19

【徳洲会事件】猪瀬都知事の辞任で笑う者

猪瀬都知事の辞任がようやく決まったようだ。辞任は時間の問題と見ていたので意外な感じはない。
猪瀬知事にまつまる徳洲会からの5000万円の政治献金、本人は否定しているが都知事選挙のための資金として提供されたのは明白だろう。徳洲会に捜査の手が伸びたので慌てて返したのはミエミエだ。
猪瀬と徳洲会を結んだのは勿論、石原前都知事。両者が昵懇だったのは夙に知られている。
ただ、この問題が都議会で追及されると、自民党は本部から都議会にいたるまで猪瀬を擁護する動きが無いばかりか、むしろ追い詰める姿勢を強めていたことに釈然としないものを感じていた。
なにか臭うのだ。
ここでいくつか推論を述べてみたい。

一つは、徳洲会事件の幕引きを図っているというもの。徳洲会による政治家への違法な献金は広範囲に及んでおり、第二のリクルート事件に発展する可能性が指摘されている。特捜部も久々に本気モードでいるらしいが、捜査が本格化すると自民党内部や、政権周辺にまで及びかねないとの情報もある。
金にまつわるスキャンダルは政権の命取りになる。
そこで猪瀬の首を差し出して特捜部の顔を立てて、引き換えに徳洲会事件の幕引きをさせる。こういう筋書きは十分に有り得るだろう。
二つ目は、地方法人税の国税化をめぐる問題だ。税収に占める法人税の割合が大きい東京都は、税制改正大綱で国税化が決まると約1000億円の減収が見込まれる。
これに対して猪瀬知事は「まず国は歳出の抑制、規律、財政規律をきちんと持って、3兆円も『不用額』が出ているということについて、まず反省しなければいけない」と、国の財政規律の是正が先決であると強調し、強く抵抗していた。
抵抗勢力を排除したい思惑が政府側にあったとしても、おかしくはない。
三つ目は、オリンピック工事にかかわる利権問題だ。実はここのところ、「豊洲新市場」など東京都の工事で相次いで入札不調が続いていた。大手ゼネコンが直前になって辞退したためだ。
五輪を契機に大きく儲けたいゼネコンが安値受注を避けたためだ。
猪瀬は「オリンピックだといってあれもこれもやりたいと色々な便乗が出てくる」として、こうした動きを牽制していた。
これが、予てから建設業界と癒着している自民党都議会の実力者の逆鱗に触れた可能性がある。
四つ目は、石原前知事との関係だ。前述のように元々徳洲会と猪瀬を結んだのは石原慎太郎であり、猪瀬への献金問題が長引けば石原にも影響が及びかねない。石原は今は維新の会代表ではあるが安倍首相の盟友で、政権としてはいわば身内。
猪瀬の辞任には石原慎太郎が引導を渡したのが決定的だったと報じられているが、この件で石原の身に火の粉が降りかからぬよう早目に手を打ったのだろう。

猪瀬知事の辞任は当然としても、辞任の陰で笑う者を出さぬよう、監視を続けねばなるまい。

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コメント

同感です。
検察はこのままでは顔は立ちません。こういう時こそ”国策捜査”をやらなきゃ。

佐平次様
特捜もいくつか誤りもありましたが、巨悪を裁けるのは彼らしかいません。期待して見守りたいです。

政府、自民党の圧力に屈せず、なんとか検察に石原まで斬り込んで欲しいですね。
猪瀬というトカゲのシッポ切りで終わらせないで欲しいものです。

小言幸兵衛様
徳洲会問題が起きてから石原慎太郎がすっかり大人しくなっているそうで、捜査の手が伸びて来ないよう必死でしょう。
徳洲会から政治家に渡った金は全て裏金、笑福亭たま曰く「表無し」です。司直がどこまで踏み込めるか期待して見守りたいと思います。

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