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2014/01/02

安倍首相の「『強い日本』を取り戻す」とは

安倍首相は年頭所感で「『強い日本』を取り戻す」と述べている。以下にこの意味する処を考えてみたい。
先ず「取り戻す」という言葉の意味だが、辞書によれば「一度人に与えたり失ったりしたものを、再び自分のものとする。とりかえす。」 とある。
素直に見れば、かつては「強い日本」だったが、それが失われて「弱い日本」になってしまったので、再び「強い日本」にする、という事になるだろう。
では、かつての「強かった日本」とはいつの時期を指すのだろうか。これも素直に見れば「戦前の日本」、つまり大日本帝国の時代ということになる。
それが戦争に敗れて以来「弱い日本」になってしまった。少なくとも安倍首相はそういう現状認識なのだろう。そうでないとスローガンと平仄が合わない。
つまり「『強い日本』を取り戻す」というのは、具体的には「戦前の『強い日本』を取り戻す」という意味になる。
単純に「強い日本にする」と言わず、敢えて「取り戻す」を強調する理由はそれしか考えられない。

次に、これまた安倍首相が頻繁に用いる「積極的平和主義」という言葉について考えてみたい。
皆さんは「愛国行進曲」という歌をご存知だろうか。
1937年に閣議決定された国民精神総動員の方針のもと情報局によって歌詞が公募され、「内容は日本の真の姿を讃え帝国永遠の生命と理想とを象徴し国民精神作興に資するに足るもの」などの規定が設けられた。
応募の中から森川幸雄の歌詞が選ばれた。但し審査員によって補作が行われ、ほとんど原詞は変えられているそうだ。
公募の形はとっていても、官製の軍歌と考えてよい。
その中に、次の歌詞がある。
♪四海の人を導きて
正しき平和うち建てん♪
私は安倍総理の「積極的平和主義」という言葉を聞いたとき、一番初めに浮かんだのが「愛国行進曲」のこの一節だ。
中国や朝鮮などの周辺国を日本の支配下に置いてしまえば自ずから戦争は無くなり日本は平和になる、そういう発想だ。それが「正しき平和」であると。
少々乱暴な言い方をすれば、日本が軍事的優位に立てば中国や韓国がイチャモン付けて来なくなるという発想。
だから単純に「平和主義」とは言わず、敢えて「積極的」という形容詞を付けた。
「積極的平和主義」と「正しき平和」は同義語と考えるべきだろう。

安倍首相の唱える「『強い日本』を取り戻す」と「積極的平和主義」とを併せて見れば、彼の思想と彼が日本をどのように導こうとしているのかは明解な気がする。
いわゆる保守層の中にも安倍首相に対する警戒感が生まれているのも、そのためだ。
日本の自由と民主主義を守りたい人たちは、いよいよ心せねばなるまい。

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コメント

強い、って何に対してなのか、弱かったから戦争にも負けたんでしょうに。
日清日露のことなのか。
青息吐息で講和したはず。
アメリカを追い抜くといわれた経済大国?
それは敗戦の結果だったのではないでしょうか。
軍備を増強して戦争を行える国にするというのは弱かった日本に戻るってことじゃないのかな。
それとも神州不滅ってナンセンス・狂気の”強さ”を取り戻したいのでしょうか。

佐平次様
恐らく彼の頭の中は戦後日本の民主主義への否定あるいか嫌悪で、戦前日本への回帰でしょう。安倍は戦前を全く知らないだけに理想化し易い。祖父をA級戦犯とされたことへのリベンジもあるかも知れない。
心情的には盟友・石原が言うように、理想の日本は軍事独裁国家なのでしょう。
「笑顔のファシスト」の面目躍如。

02-で、定年になったら、またしても何もかも忘れて反権力反体制回帰、蘇る青春の日々というノーテンキぶり。彼らは何も反省しないし、何も責任を取らない。学生時代も会社時代も今も、常に安全地帯から不平不満を言い、対案を示さず、弱い者を見つけたら物陰で虐げる。

kh様
それはお気の毒に。

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