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2014/04/27

#419花形演芸会(2014/4/26)

第419回「花形演芸会」
日時:2014年4月26日(土)13時
会場:国立演芸場
<  番組  >
前座・林家けい木「鈴ヶ森」
金原亭馬治「親子酒」        
金原亭龍馬「四段目」        
のだゆき「音楽パフォーマンス」       
笑福亭たま「つぼ算」                     
―仲入り―
ゲスト・柳家さん喬「短命」  
ホンキートンク
三遊亭萬橘「抜け雀」
           
平成25年度の花形演芸大賞は桂吉弥となったのは既報の通りだが、過去の大賞受賞者を調べてみたら、まとまった資料が意外に無い。仕方なく2000年度以降の大賞受賞者をネットで拾ったところ、下記のようになった。
【花形演芸会大賞受賞者】
2000年度 柳家花緑
2001年度 国本武春
2002年度 (該当ナシ)
2003年度 立川談春
2004年度 柳家喬太郎
2005年度 柳家喬太郎
2006年度 柳家喬太郎
2007年度 三遊亭遊雀
2008年度 (該当ナシ) 
2009年度 柳家三三
2010年度 桃月庵白酒
2011年度 春風亭一之輔
2012年度 春風亭一之輔
2013年度 桂吉弥  

ポスト喬太郎に次いで来るのは「三兼一白」時代だろうと予測していたのだが、うち兼好を除く3人が大賞を受賞している。今年の吉弥も予想できた。では来年以降となると、ウ~ン名前が浮かばない。まさか萬橘? 

馬治「親子酒」        
「古金亭」で何度か聴いているが、毎度、馬生一門らしい落ち着いた高座を見せてくれる。若手の多くがオリジナルに手を入れ改作したり、派手なクスグリや身振りをいれるのが流行っている当今、こういう古典的な高座姿が却って新鮮に見えてくる。香盤からいえば次の次あたりで真打昇進が予想されるが、その力はある。

龍馬「四段目」        
マクラで新宿末広亭は13時頃には立ち見が出る満席だったと言っていたが、昼は仲入りが文楽、トリが伯楽だよね。意外といっては叱られるかも知れないが、あちらは入りが良いねぇ。末広亭といえば5月中席では「5代目小さん13回忌追善興行」という特別番組をくむ様だが、営業努力をしている。本来なら鈴本演芸場の方でやらなくてはいけない企画だと思うけど。
龍馬の高座だが、定吉が可愛らしい。主に問い詰められて芝居に行ったことがバレル所がよく出来ていた。歌舞伎の形についてはもう少し研究する必要がありそうだ。

のだゆき「音楽パフォーマンス」       
2回目だと思うが、ピアニカ演奏というのは寄席芸としてはどうかなと思ったけど、色物としてちゃんと嵌っていた。2本のリコーダーを同時に吹いての演奏はお見事。

たま「つぼ算」
アタシがブログを始めた9年前に東京在住のブロガーで落語の記事を書いていた人が上方の”たま”に注目していた。だから名前だけは以前から知っていたが、高座を観たのは最近で、この日が4度目ぐらいか。
マクラの「ショート落語」でお客を掴み、その勢いで惹きつけていくというスタイル。会話の上下だの人物描写だのというのは気にせず、ひたすら我が道を行くといった恰好。
買い物を頼んだ男のアホぶりを際立たせ、一荷の壺を二荷にすり替える所でもこの男が悩むというが独自の演出か。
とにかく客席はこの人のエネルギーに圧倒され、大受けだった。

さん喬「短命」  
花形のゲストというのは若手が多いのだが、この日は珍しく大看板。
例によって誌的なマクラから本題へ、季節感あふれる「短命」で、この人らしい上品な仕上がり。

萬橘「抜け雀」
私がトリなんて、本人も不安だけどお客さんも不安でしょうねと。しかもネタは「抜け雀」、さん喬が楽屋に残っていたら、さぞかしプレッシャーだろう。
宿の主人が絵師を泊める時、「いっか何十日いらっしゃっても、お勘定は発つ時で結構です」という大事なセリフを忘れたり、侍と町人の言葉遣いがゴッチャになったりとキズは多々あった。
そういう点をマイナスしても、なおこの人の高座には独特の魅力がある。本人自身が持っている面白さ、キャラ、天性の明るさ、そういったモノが欠点を踏み越えている。
絵師が宿の主にお上さんの態度が悪いので注意しろと命じると、主が文句があるなら直接女房にと言うと、絵師は「恐いから」と尻込みをする。こういう時のセリフの間が何とも可笑しい。
大袈裟になるが、志ん生が持っていた可笑しさにも似ているように思う。
終わってみれば堂々としたトリの高座だった。                    

たまや萬橘を聴くと、落語というのは「この先どこまで行くのやら」と。

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コメント

こういう記事を拝見するといつも同じ人ばかり追いかけないでいろんな噺家を聴かなくちゃと思うのですが、なかなか行動が伴わない。

末広亭はおそらく、自分を含め夜の部の喬太郎が目当てかと思われ。。。
木戸銭も三千円になりましたし。。。

佐平次様
何事によらず「広く浅く」という性分だもんで。若手が変わってゆく姿を見るのが楽しい、という事もあります。

笑以痴様
お目当ては夜の喬太郎でしたか。9時間のマラソン落語、ご苦労さまです。私も昔はやりましたが、今は身体が続きません。

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