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2014/05/09

春風亭一朝一門会(2014/5/8)

「春風亭一朝一門会」
日時:2014年5月8日19時
会場:横浜にぎわい座芸能ホール
<  番組  >
前座・春風亭一花『子ほめ』
春風亭一蔵『夏泥』
春風亭一左『短命』
春風亭柳朝『明烏』
~仲入り~
春風亭一之輔『普段の袴』
春風亭一朝『片棒』

噺家になりやがて真打、そこそこ売れてくると入門希望者が来て弟子入りを許す。その弟子が二人三人と増えてゆき若手のホープと呼ばれるような人も出てきて、師匠の指導者としての名声も高まる。
そこで一門会を開くと、客の入りも良いので定期的にやろうじゃないかという運びとなる。まさに落語家冥利に尽きるというもの。
でも、こうした幸せに浴する人はごく一部だ。これだけ沢山の真打がいるが、定期的に一門会を開いているのは限られている。落語協会でいえば主なとこで小三冶、扇橋、さん喬、雲助に、この一朝一門といった辺りか。

「一朝」という名跡、「知る人ぞ知る」で知らない人は知らない。元は三遊亭(又は三遊)の名跡で、大師匠の彦六の正蔵が薫陶を受けたのが三遊一朝。その一朝の名を貰ったのは正蔵の惣領弟子の5代目柳朝の惣領弟子という位置からか。そして今の一朝の惣領弟子が6代目柳朝を継いでいるのだから、やはり惣領弟子というのは立場が強い。
もしこれから落語家になろうと思ったら、弟子を持っていない売れてる落語家の一番弟子になるのが狙い目か。

一朝の弟子は8人だそうだが、失礼ながら一人の名前が思い浮かばない。ご存知の方があれば教えて下さい。
春風亭柳朝
春風亭一之輔
春風亭朝也
春風亭一左
春風亭一蔵
春風亭一力(6月より朝之助に改名)
春風亭一花
【追記5/10】
もう一人は「7番弟子の『朝太郎』」とのコメントが寄せられましたので紹介いたします。

8番弟子の一花はこの日初高座だったそうで、初の女流ということもあり各出演者がネタにしていた。一之輔は、師匠がまさか女の人を弟子に取るとは思わなかった。よほど弱みでもあるんだろうか、もしかして隠し子? そう言いながら、一花が師匠から上等な帯を貰ったのを羨ましがっていた。師匠の方は、一花が一席終わった時に楽屋で一之輔がガッツポーズをしていたとバラシテいた。何はともあれ男として、若い女性が身近にいることは悪い気がしないのだ。
一朝と弟子の会話を聞いていると師弟というより友達同士みたいだと他の噺家が言っていた。まだ一之輔が二ツ目当時の独演会で、ゲストで来ていた師匠が下座で太鼓を叩いていたことがあり、師匠の人柄の反映なんだろう。

一花『子ほめ』、大学を出て社会人になってからの入門とか。初高座とは思えない落ち着いたしゃべりで先ずは合格ライン。ただアタシは女流落語家否定論者なので、期待はしないけど。

一蔵『夏泥』、何かというと「さあ殺せ!」と居直る長屋の男と、請われるままに金を渡す気弱な泥棒との対比がよく出来ていた。泥棒が着物の襟に縫いつけていた金まで巻き上げられるという演出は初めて観た。
着実に進歩しているようだ。

一左『短命』、ネタの選択に一言、こういうネタは真打になってから出すべきで、二ツ目の若手が演じるのは感心しない。かつては艶笑噺としてあまり高座に掛からなかったが、近ごろはやたらに演るので閉口する。

柳朝『明烏』、この人のこのネタは初見。動きが滑らかでキレイなせいか、父親の日向屋半兵衛、源兵衛と太助が揃って粋な遊び人に見える。時次郎を花魁の部屋へ連れてゆく女は通常は女将風に描かれるが、柳朝の場合はいわゆる「ヤリ手」のオバサンにしていた。「野際陽子のような笑顔」という表現は上手い、確かにイメージできる。浦里にもっと匂い立つような色気が欲しかったが。
語りがリズミカルだしスピーディで良い。若手では三三と並ぶように思う。

後半の一之輔と一朝の高座についてはそれぞれの十八番でお馴染みだから、紹介は無用でしょう。

この一門の温かさが感じられた、気持ち良い会だった。

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コメント

一之輔のガッツポーズ、好い話だなあ。一朝も嬉しい日々が続きます。

投稿: 佐平次 | 2014/05/09 10:50

佐平次様
前座がしゃべってる間中、兄弟子たちは高座の袖で固唾をのんで見守ってたそうです。
一朝は、私の高座では弟子たちが差し入れの寿司を食ってますけどと言ってましたが、とても嬉しそうでした。

投稿: ほめ・く | 2014/05/09 11:08

和やかな一門会だったようですね。
柳朝、もっと評価されていいと思います。
四年ほど前に、横浜二俣川の白酒との二人会で『明烏』を聴きました。
吉原のことなどを事前にしっかり説明する丁寧な高座を思い出します。
一之輔の真打昇進披露では途中に手術をして入院し、国立演芸場で復帰した彼の口上を聞き安心しました。
一之輔も兄弟子を尊敬し信頼していることを、彼の著作を読むと、よく分かります。
八人の弟子、もう一人は分かりません。途中でいたんでしょうかね。

投稿: 小言幸兵衛 | 2014/05/09 21:38

七番弟子に春風亭朝太郎という方がいると思います。
以前一之輔さんが、一朝師匠に名前何がいい?って聞かれて「朝太郎がいいです」と言うと、「朝太郎だと自分が呼ばれてるみたいで嫌だからダメ」と言われたのに、今度の弟子には「じゃそれでいいや」ってあげちゃった、と悔しそうにおっしゃってました。

投稿: りつこ | 2014/05/09 23:27

小言幸兵衛
この日の一之輔の高座でも柳朝に対する感謝の言葉が述べられていました。他の一門会ではあまり見られない光景で、この辺りが一門の結束につながっているんでしょう。
柳朝の『明烏』は佇まいが結構でした。

投稿: ほめ・く | 2014/05/10 01:50

りつこ様
ご教示有難うございます。協会の名簿には載っていませんが、朝太郎は一朝の前名なので間違いないでしょう。いい名前を貰ったんですね。

投稿: ほめ・く | 2014/05/10 01:55

そうそう、朝太郎がいますね。
昨年横浜にぎわい座のげシャーレの一之輔の会で、彼が「欲しかった名前を新しい弟子がもらった」、と言っていたのを、ようやく思い出しました^^
まだ、前座デビューしていないのでしょうねぇ。

投稿: 小言幸兵衛 | 2014/05/10 11:28

小言幸兵衛様
私もコメントを頂いてから一之輔がそんな事を言ってたのを思い出しました。
いま入門してから前座になるまで数ケ月要るそうで、「待機児童」って呼ばれているとか。

投稿: ほめ・く | 2014/05/10 11:48

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