【街角で出会った美女】コソボ編
旧ユーゴスラビアは現在7か国に分かれていますが、その中で最も新しい国がコソボです。実際に行ってみると不思議な国で、あちらこちらにやたら国旗が目立つのですがそれが殆んどアルバニアの国旗で、コソボの国旗は政府機関に見られるだけです。
もう一つはクリントン元米国大統領を賛美する表示が多く見られ、首都プリシュティナの中心には「クリントン通り」があり、「クリントンの銅像」も建てられています。
コソボは元々セルビアの一部でしたが、この地域は住民の多数がアルバニア人でした。この独立を巡ってセルビア政府とコソボとの間で起きたのが「コソボ紛争」で、民族間同士の血で血を洗うような泥沼の紛争が続きました。この紛争に終止符を打ったのがNATO軍によるセルビアへの空爆でした。ただこの空爆にはドイツやフランスは反対で一時NATOが機能不全に陥るほどでしたが、アメリカが主導して空爆が行われました。
コソボにとって、当時の米国クリントン大統領を建国の父のように扱っている理由がこれで分かると思います。
国内の少数民族の自決権を認めるかどうかというのは微妙な問題で、ロシアや中国と並んでスペインなどがコソボの独立を承認していない背景がここにあります。
これを逆手に取ったのがクリミアのウクライナからの離脱とロシアへの編入でした。コソボとは逆にロシアが積極的に支援し、欧米の国々は反対しています。
所詮はアメリカかロシアの利益にとり有利かどうかだけが判断基準であり、正義かどうかは後からの理屈に過ぎないことをコソボとクリミアの現実は示しているように思われます。
コソボには現在もNATO軍が駐留しており、私たちが出会ったイタリア兵は未だあどけなさが残る若い女性でした。セルビアへの空爆では1万人の犠牲者が出ていて、改めて「集団安全保障」の現実について考えさせられました。
今や歩きスマホは世界的傾向のようで、こうした光景はどこでも見られます。
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