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2014/11/09

鈴本演芸場11月上席夜の部(2014/11/8)

前座・林家つる子『堀の内』
<  番組  >
林家たけ平『宿題』
伊藤夢葉『奇術』
「二ツ目昇進」柳家花飛『鰒のし』
橘家文左衛門『時そば』
ホームラン『漫才』
古今亭菊志ん『宮戸川』
宝井琴調『人情匙加減』(代演)
~仲入り~
翁家社中『太神楽曲芸』  
柳家はん治『ぼやき酒場』
林家あずみ『三味線漫談』  
林家たい平『幾代餅』

ふらりと鈴本11月上席夜の部8日目へ。開演前の客席の会話をきいていると面白い。「ガラガラね」「一之輔が出ないからかな」。「(プログラムを見て)知らないのばっかりだ」。「ここは初めて、いつもは浅草演芸ホールなんだけどね。浅草は読売が券くれんのよ、タダで入れるからさ」。そうか、読売新聞は浅草演芸ホールのタダ券配ってるのか。営業努力してるんだ。
トリがたい平とあって、「笑点」ファンが多いのかな。

たけ平『宿題』、注目している二ツ目のひとり。古典と新作の両方いける。マクラから客席をつかみ、小学6年生の宿題を父親が教えるという内容。
息子、「算数の問題ね、月夜の晩、池の周りに鶴と亀が集まってきました。頭の数をかぞえたら16あり、足の数をかぞえたら44ありました。さて、鶴と亀はそれぞれ何匹でしょう?」。父親の反応は「なんで月夜の晩に鶴と亀が池に集まるんだ?」「頭の数をかぞえた時点で鶴か亀か分かるだろう」「はっきり言っとく、こんな問題を説いたって社会に出てからなんの役にもたたないぞ」。父親は翌日会社で、京大出の優秀な社員に説き方を教えて貰うが、これがチンプンカンプン。
活きのいい高座で客席が温まってきた。

夢葉『奇術』、簡単なものしか出来ないと見せかけてチョッと難しい手品を演ると客は感心する。寄席の手品師の常道を行く。

花飛『鰒のし』、これで「かっとび」と読ませる。ネタが入っていない、しゃべりが噺家のしゃべりになっていない。後ろの席の男性が「今の話、なんだい?」。前途多難。

文左衛門『時そば』、翌晩のそば屋の屋号も「当り屋」だが、絵を見ると人間が車にぶつかってる。「なに、当り屋ってそっちかい」。ソバが割り箸より太い、粘りがあって飲み込めない。竹輪を挟もうとしたらどんぶりの柄だった。ソバを不味そうに食う仕種も受けて、一度冷えた客席を温め直す。

ホームラン『漫才』、結婚式で神父が「新婦のかた、あなたは何ピン人ですか?」。新郎が「それじゃまるでフィリッピン人と決めつけるじゃないか」。神父「それでは、何ジル人ですか?」。
いま落協の漫才師の中で一番面白い。芸がしっかりしてるからだ。

菊志ん『宮戸川』、半七に抱かれたい願望が露わなお花になっていて、妙に成熟していた。こういう設定はどうかな、疑問だ。

琴調『人情匙加減』、寄席ファンとしてはむしろ扇辰のネタでお馴染みだろうが、オリジナルはこっち。
数ある講釈師の中でも、落語主体の寄席に座りが良いという点ではこの人が一番だと思う。

翁家社中『太神楽曲芸』、二人になってしまって、やはり一抹の寂しさを感じる。

はん治『ぼやき酒場』、はん冶のクセのあるしゃべりがこのネタに良く合っている。

林家あずみ『三味線漫談』、確かリポーターかなんかやっていたタレントだったと思うが、たい平に弟子入りして時々高座に上がるようになったようだ。今日見た限りではスジは良さそうだ。しゃべる時に肩をゆするクセは直した方がいい。この道は後継者が少ないので頑張って続けて欲しい。

たい平『幾代餅』 、マクラから、ネタにはいってのクスグリから、「笑点」が顔を出す。客席は受けていたが、アタシのように「笑点」を見ていない人間にはどこが面白いのかサッパリ分からぬ。
随分と力の入った高座だったが、このネタはもっと軽みが必要だ。今日気が付いたのだが、この人は口調が硬いね。以前はもっと柔らかなしゃべりだったと思ったが。

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コメント

たけ平は明るいキャラで、一之輔・文菊に続く人気者になりそうです。
某所で「明烏」を聴きましたが、達者だなと感じました。

福様
たけ平は落協の二ツ目の中では頭一つ抜けていると思います。真打抜擢があっても良いと思うのですが。

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