「はい」と「いいえ」の双子の心
試験ならOかXか、クイズなら「はい」か「いいえ」か、裁判なら白か黒か、私たちの生活において二者択一を求められることが非常に多い。確かにどちらかを選択しないことには前に進めないという事情もあるのは事実だ。
会社や学校では常に「はい」という返事を求められてきた気がする。
しかし実際の人生においては、二者択一で割り切れないことが殆んどだ。
そんな事を思っていたら、ピッタリの詩に出会った。工藤直子さんの『双子の心』である。
そうだよな、「泣き」と「笑い」の間だってそうだし、「絶望」と「希望」の間だってそうだ。
そうして何度もウンウンとうなずきながら読んだ。
『双子の心』 工藤直子
「はい」といったら ウソになってしまう
「いいえ」といっても ほんとうではない
「はい」と「いいえ」のあいだに
100万の虹色の 答えがある
それが「こころ」っていうもんさ
「はい」と「いいえ」の双子の心
「おお笑い」のおくに 悲しみの泉がわき
「おお泣き」のはてに 希望のカケラが浮かぶ
「おお泣き」と「おお笑い」のあいだに
100万の虹色の 人生がある
それが「こころ」っていうもんさ
「わらい」と「なき」の双子の心
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