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2015/04/28

「ART」(2015/4/28)

「ART」
日時:2015年4月28日(火)14時
会場:サンシャイン劇場
作/ヤスミナ・レザ
演出/パトリス・ケルブラ
美術/エドゥアール・ローグ
<出演者>
市村正親
平田満
益岡徹

3人の中年男、マーク・セルジュ・イワンは親友同士で、もう15年のつきあいだ。
彼らの友情にヒビが入り出したきっかけは、セルジュ(益岡徹)が現代アートの高い絵画を買ったこと。その絵は白を背景に白い線が入っただけの作品で、セルジュは気に入って500万円も出して買ったのだ。しかし友人のマーク(市村正親)にはその作品の良さも価値も全く理解できないで、「クソの様な絵」と罵倒したため二人は険悪に。
もう一人の友人であるイワン(平田満)がそれを聞いてセルジュを訪ね絵を見て、「何かがある」と批評。セルジュはすっかり機嫌を直す。
収まらないのはマークで、イワンに向かって適当に調子を合わせているだけだろうと非難する。結婚を目前に控え準備に追われるイワンはそれどこじゃない。
仲直りのために3人が集まって会食しようという運びになったが、またまたセルジュの絵の問題が蒸し返される。挙げ句の果てにお互いの恋人や婚約者への非難、罵倒が飛び交い、取っ組み合いの喧嘩まではじまる始末。
果たして3人の友情は取り戻せるのか、イワンは無事に結婚式を挙げられるか。そして白い絵の結末は・・・。

永年の友情がちょっとしたことで崩れるというのは、ままあることだ。傍から見てると何でこんなことでいがみ合ってと思えるのだが、当人たちは引くに引けない。
そういう行き違いも今度はまたちょっとした切っ掛けで仲直りすることもある。
多少、芸術論や哲学的な会話も飛び交うが、要は落語の『笠碁』みたいなストーリーだ。
16年ぶりの再演で、出演者もスタッフも初演と同じメンバーという事で話題になった。16年前は中年だった俳優も今や初老、役柄とのギャプも隠せない。
芸達者な3人の俳優による90分の舞台は楽しく飽きさせないが、(高い入場料の割には)物足りなさが残った。

公演は5月10日まで。

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