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2015/05/28

メキシコの現状に見る「日本農業の未来」

Tpp
↑のポスター、2012年12月に行われた衆院選の自民党のポスターだ。この選挙で政権党の民主党が大敗し自民党が政権に返り咲き、第2次安倍内閣が発足した。しかし政権与党になった途端、このポスターに書かれた公約は投げ出し、TPP交渉を開始する。スローガンの「ウソつかない」は真っ赤なウソだった。
自民党は嘘つきであることを私たち選挙民は肝に銘じておかねばなるまい。
安倍首相はTPP妥結による農産物自由化を先取りするように、地域農協の創意工夫で国際競争力を高めることを力説している。そのために農協「改革」に乗り出し、抵抗する全中の萬歳会長のクビを手土産に訪米したのは記憶に新しいところだ。

自由化後の日本の農業がどうなるかを考える意味では、1994年に締結された北米自由貿易協定(NAFTA
)により農業が壊滅的な打撃を受けたメキシコが参考になるだろう。
アメリカ-メキシコ間で関税が撤廃されれば、当初は賃金の安いメキシコから農産物が米国に輸出されると見込んでいた。
ところがNAFTA発効後10年でどうなったを比較すると、米国からメキシコへの輸出は、
牛肉:280%
豚肉:700%
鶏肉:360%
トウモロコシ:410%
コメ:610%
それぞれ大幅に増加してしまった。
とりわけトルティーヤの原料となるトウモロコシはメキシコの国民食とも言えるのだが、米国の遺伝子組み換え作物(GMO)トウモロコシの押され、メキシコの消費量の3分の1が米国産になってしまった。コメに至っては4分の3が米国産だ。
あまり知られていないが米国政府は農業に多額の補助金を支出していて、メキシコの生産価格より安価で輸出できるのだ。
壊滅的と思える打撃を受けたメキシコ農業は、食生活の上でも大きな変化をもたらしている。自給自足農家が土地を追われ貧困層が増大すると、高脂肪高カロリーのファストフードが蔓延し、国内には米国のファストフードチェーンが増大した。メキシコが今や世界一の肥満国家になった要因ともされている。
メキシコの農業団体は再三にわたり政府に対し、米国と再交渉をしてくれと依頼しているが実現されずにいる。

メキシコ農業の破壊はこれにとどまらない。
米国のモンサント、デュポン、ダウケミカルのGMO大手3社が、メキシコ国内で2万5千k㎡の農地へGMO直接栽培を申請した。これはルワンダ一国に匹敵する面積だ。さすがにこの件は農業団体や環境保護団体からの訴えで地裁で差し止め判決が出されたが、もはや時間の問題という悲観的な見方もある。
メキシコ同様、中小零細の多い日本農業にとって将来を暗示するものと考えねばならない。
なにかといえば「改革の抵抗勢力」と決めつけ排除するどこやらの政権こそ、亡国の徒と言わざるを得ない。

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コメント

そうでしたね。もう忘れそう、そこが彼らの付け目ですね。
拙ブログに引用させてください。

投稿: 佐平次 | 2015/05/28 10:47

佐平次様
いま安保審議で安倍は「米国の戦争には絶対に巻き込まれない」「リスクは高まらない」と言明していますが、ウソです。「首相である私が言うのだから」とも言ってますが、だから信用できないんです。
忘れそうになったら、このポスターを思い出しましょう。

投稿: ほめ・く | 2015/05/28 11:51

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