戦争法案と言論統制
今ではドイツのヒトラーやナチスは、独裁者、ファシストと誰もが認めているが、その当時のドイツ人の多くはそした見方をしていなかった。大半のドイツ国民は彼らの本質に気付いていなかった事が明らかになっている。この点は後日機会をみて記事にするつもりだ。
なぜこういう事を書いたかというと、今の日本、あるいはこれから先の日本は果たして大丈夫だろうかという疑念が湧いてきたからだ。
新聞報道によれば、6月25日に開かれた自民党文化芸術懇話会で、次のような発言がなされたとある。
大西英男衆院議員「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」
井上貴博衆院議員「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえることが分かった」
長尾敬衆院議員「沖縄の特殊なメディア構造をつくったのは戦後保守の堕落だ。先生なら沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくために、どのようなアクションを起こすか。左翼勢力に完全に乗っ取られている」
百田尚樹(作家)「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」
彼らの言論統制への意図は極めて明確だ。
注目せねばならないのは会議は自民党本部で開かれ安倍首相の側近も出席していたことで、上記の発言も安倍首相に近い議員や「お友だち」から出ていることだ。
本人たちはその後やれ非公式だったとか雑談だったとかと言い訳をしているようだが、逆にみればそれだからこそ本音が出ていたとも言える。
現在国会で審議中の安保法制には多くの批判の声が上がっている。これら法案を通す上でも、さらに成立した法律を施行する上でも、彼らから見た「雑音」は極力排除せねばならないのだ。
彼らの発言について「権力(政権)のおごり」と評している向きもあるが、その批判は本質から外れているように思う。
戦争法案と言論統制は車の両輪であり、その先に憲法改正を見据えているのだろう。
今回の自民党文化芸術懇話会におけるいくつかの発言は、安倍政権の「衣の下の鎧」を見せてしまったことになる。
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