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2015/08/01

米国にとって日本は同盟国ではなかった

昨日、アメリカのNSAが日本の政府機関や日銀、大手企業への盗聴を行っていたというニュースが報じられた。
以下に、長くなるが"THE NEW CLASSIC"の当該記事を引用する(見出しは省いた)。

<引用開始>
【さきほどWikileaksや伊・エスプレッソ紙が報じたところによれば、アメリカ国家安全保障局(NSA)は、日本の内閣や各省庁、三菱など大企業を盗聴していたことが明らかになった。
Wikileaksのプレスリリースによれば、盗聴対象となったリストには2006年9月26日に発足して2007年8月27日まで続いた第一次安倍政権や、三菱の天然ガス部門や三井の石油部門といった日本の大企業、宮沢洋一経済産業大臣などの政府関係者、そして日本銀行などが含まれている。
Wikileaksによれば、アメリカは日本の貿易摩擦や技術開発計画、気候変動政策、原子力やエネルギー政策などに関心を持ち、盗聴を計画。日本側は、こうした政策に関する情報をどこまでアメリカに共有するべきか懸念を持っていたが、実際にはアメリカ政府は、多くのことを知っていたようだ。

またこれらの盗聴内容は、米国から英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドにも情報共有されていた。これら5カ国の結ぶUKUSA協定「ファイブ・アイズ」と呼ばれ、加盟各国の諜報機関が傍受した盗聴内容や盗聴設備などが共有されている。

今回リークされた内容には、ドーハラウンドと呼ばれるWTO交渉に際しておこなわれた盗聴のレポートや、2007年にブッシュ米大統領と会談した上で示された、「安倍イニシアティブ」に関する盗聴レポートなども含まれている。
他にも、環太平洋パートナーシップ(TPP)の交渉に際して、アメリカが日本の戦略を注視していたことなども示されており、日本の貿易・産業政策にアメリカが高い関心を持ち、盗聴対象としてことが伺える。
またオーストラリアのTHE SATURDAY PAPERは、盗聴リストに菅官房長官や日銀・黒田東彦総裁などの番号が含まれていたことも報じている。2009年のドーハラウンドで農林水産大臣を務めていた石破茂幹事長の動きにも、NSAは注目していたとされる。

また今回明らかになったのは、NSAが日本の政府関係者のみならず、民間企業もターゲットとしていた点だ。三菱グループの天然ガス部門は、中東・極東ロシア・インドネシア・アフリカなどの液体天然ガス開発プロジェクトに参加しており、三井物産の石油部門は、中東・東南アジア・北米・欧州など世界各国での資源開発に携わっているが、こうした企業の動向は、NSAの盗聴対象となっていた。

今月4日には米・ワシントンポスト紙が、外国情報活動監視裁判所(FISC)が2010年にNSAに対して許可した盗聴対象リストの中に、中国や北朝鮮、韓国、そして日本が含まれていたことを報じている。】
<引用終り>

NSAはドイツのメルケル首相の携帯電話まで盗聴していて、米独間の外交問題にまで発展した過去があるので、日本の各機関が盗聴対象にされていたことは驚くにあたらないのかも知れない。
注目すべきは次の2点だ。
1.またこれらの盗聴内容は、米国から英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドにも情報共有されていた。これら5ヶ国の結ぶUKUSA協定「ファイブ・アイズ」と呼ばれ、加盟各国の諜報機関が傍受した盗聴内容や盗聴設備などが共有されている。
2.外国情報活動監視裁判所(FISC)が2010年にNSAに対して許可した盗聴対象リストの中に、中国や北朝鮮、韓国、そして日本が含まれていた。
つまり日本は、アメリカと情報を共有する「ファイブ・アイズ」に入れて貰えないばかりか、中国や北朝鮮、韓国と並んで盗聴対象国とされていたわけだ。
米国との同盟強化をさけぶ日本政府としては、ここまでコケにされていたのだから怒らなくてならないだろう。安全保障関連法案の前提が崩れてきた。

もう一つは、元々これらの盗聴は国際テロを未然に防ぐという名目で行われていた筈だが、そうではなかった。
この「〇〇のためにはXXが許される」が、いずれ「〇〇のためには」が無限に拡大されてゆく事を、私たちも今後の教訓としてゆかねばなるまい。

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