【街角で出会った美女】リトアニア編
amazonには商品に対する利用者の評価としてカスタマーレビューという掲示板がある。商品を購入しようとする時に参考になるのだが、中にはかなりお粗末なものもあるので要注意だ。
先日もあるDVDソフト(ドイツ映画)のレビューを見ていたら、こんな記事が書かれていた。
「制作者は共産主義への郷愁を語っているが、反動的としか言いようがない。(中略)共産主義がそんなに素晴らしいものなら、制作者はいっそ北朝鮮や中国に移住したらどうか。」
しかし、作品の紹介や他の人のレビューを見る限りでは見当外れの意見のようだ。作品は東西ドイツ統一前後の東ドイツの庶民を描いたもののようで、上記のレビューにはいくつか反論も掲載されている。
それはともかく、社会主義・共産主義(双方とも同じ意味だが)に対して、こうした意見を持つ日本人は少なくない。
私は旧ソ連やソ連支配下だった国を訪れた時に、現地ガイドに「今の社会と、昔のソ連時代と、国民はどちらが良いと思っているか?」と訊くことにしている。回答はほぼ共通していて、「今の方が良いという人が多いが、ソ連時代の方が良かったという人もいる」というものだ。中国なら開放改革の前と後との比較を訊ねると、こちらも同じような答えが帰ってくる。
なぜ昔の方が良いと思っているのか訊くと、医療費や教育費など無料だった等の社会保障が充実していたことが理由として挙げられていた。他には、貧しかったが格差が無かったとか、今は要領の良い人たちだけが金を儲けている、といった様な意見もあるようだ。
一党独裁や言論統制というと共産主義の専売特許のように思われているが、シンガポールや、中東、アフリカ等でもそうした国は少なくない。
理想的な国家、社会体制はどうあるべきかという答は簡単ではない。
ソ連崩壊と同じくしてバルト三国はソ連邦から離脱し、資本主義社会に変ったが、自殺者が急増したそうだ。社会変化について行けない人や失業問題などが背景にあったようだ。また職を求めて特に若者が西側へ移住するという問題も生じた。
現在リトアニアはバイオテクノロジー分野に力を入れており、メカトロニクスやIT産業と共にこれからのリトアニアの経済発展が期待されているが、失業率は依然として増加傾向にある。
下の写真は一時期リトアニアの首都だったカナウスの展望台で撮影したもの。市街地の風景を撮っていたら、画像の端にこの女性が写っていた。後から見ると彼女はモデルの様なポーズを取っている。なおEU内は原則移動は自由なので、被写体が必ずしもその国の人とは限らない。
処で、難民受け入れを巡って日本にも応分の負担を要請する声がある。口を開けば国際貢献を叫ぶ安倍首相、果たしてどの程度の規模の難民受け入れを決断するのだろうか。
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国鉄、郵政などが民営化して自殺者が増えたと聞いたことがあります。
ゆとりがなくなるのか。
フォルクスワーゲンなどの事例を見ると宜なるかなとおもいます。
投稿: 佐平次 | 2015/09/24 10:52
佐平次様
社会体制や組織が一気に変わると、地域や仕事仲間でのコミュニティも変わってくるし、将来に対する不安も増してくるのだと思います。
それにしてもVWは何であんな馬鹿な事をしたんでしょう。
投稿: ほめ・く | 2015/09/24 11:40