この分じゃ寄席の楽屋は「国宝」だらけになっちまう
三遊亭圓楽が「桂歌丸を人間国宝に」とよびかけ、ネットで署名運動を始めたと報じられた。署名は文部科学省に提出するようだ。
まあ、なんですな、もし歌丸が人間国宝になったら、いずれ寄席の楽屋は人間国宝だらけになりますね。「蝶々蜻蛉も鳥のうち」なんてね。
落語家も若いうちはマスメディアに出演して名前を売るのは良いことだ。知名度を上げファン層を拡げる効果が期待されるからだ。ただ、ある年齢に達したらメディアとは距離を置き、本業の芸一本に打ち込むべきだと思う。米朝も、志ん朝も、談志も、皆そうしてきた。
いつまで経ってもTVのバラエティ番組に出ているようじゃ芸人としては大成しない。先代の圓楽しかり、当代の文枝、歌丸も又、しかりだ。
芸を磨き極めるというのは、そんな簡単なもんじゃない。
第一、署名で人間国宝にするなんて、聞いたことがない。
本人たちは「笑点」の番組宣伝のつもりかも知れないが、軽率な話しだ。
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