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2015/11/01

H27年度NHK新人落語大賞の感想

10月31日に放映された「平成27年度 NHK新人お笑い大賞・NHK新人落語大賞」を見た。普段TVの演芸番組を見ることが無いのとチャンネル権を妻に奪われている関係から、この番組を見るのは20数年ぶり(桂文我が優秀賞を取って以来)となる。
従って従来との比較がどうのといった事は書けないので、今年の番組に対する感想のみを述べることにする。
本選の出場者は5人で東京から3名、上方から2名、いずれも二ツ目相当(上方には二ツ目が無いので)のキャリアの持ち主で、東京は3名とも芸協所属だ。また上方の二人はナマの高座を見ていない。
以下、出演順に。

笑福亭べ瓶『太閤の白猿』
桂佐ん吉『愛宕山』
瀧川鯉八『俺ほめ』
柳亭小痴楽『真田小僧』
春風亭昇々『湯屋番』

鯉八のみ新作で、他は古典。古典の4席はいずれもダイジェストだったが、新作は不明。
全体的な感想だが、予選の中からこの5人を選んだ方向性が良く分からない。古典落語は本寸法に向いているのか、今風に崩して笑いを取る方向に向いているのか、審査の基準が理解できない。
あるいは上手い、下手だけで選らんだのかも知れないが、予選の顔ぶれが分からないので何とも言えないが、恐らくはこの人たちより上手い人は他にもいただろう。
個々の感想では、鯉八『俺ほめ』がつまらなかった。会場からは笑いが起きていたが、面白さが理解不能。
他の4名はそれぞれ面白かった。べ瓶『太閤の白猿』は良くまとまっていたが、他のネタではどうだろうか。昇々は悪達者にならねば良いが。
審査結果として佐ん吉が大賞受賞、1票差で小痴楽は先ずは順当なとこだろう。
審査員に一言、相手は未だ若手なんだからもっと厳しく。権太楼を除けば講評が甘すぎる。

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寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

「予選の顔ぶれ」
予選が面白いのは高校野球で証明済みなので、放送してほしい。
なにせ今回は落語協会が1人もいない・・・
落協にもうまくて将来性のある二ツ目はいます。

そうすれば、方向性と基準がわからないというご説にも応えられると思います。

福様
一昨年もそうでしたが、本選出場者がどういう基準で決まったのか疑問に思いました。それと予選の審査員がどういう人たちだったのかも。私も落語協会からゼロというのは有り得ない気がするのですが。

佐ん吉の優勝、小痴楽の1点差、というのは、私も妥当だと思いますが、個々の審査員の採点には疑問大です。
なかでも、NHKの部長さんには東京落語を審査する鑑識眼があるように思えませんでした。
 また、浅草演芸ホールの会長さんは、鯉八のみが10点、です・・・・・・。

 かつて本選では、「演技力」「タレント性」「将来性」を各10点で審査していましたが、今では、そういった基準もなくなりました。
 予選を公開制にしてくれれば、落語愛好家にとっても楽しみが増えるのですが、NHKは密室がお好きなのでしょうかね。

小言幸兵衛様
NHKは公共放送なので、審査も出来るだけオープンにすべきだと思います。ご指摘のように何を基準として選出しているのかも不明確で、これでは出場者の目標が定まりません。
賞そのものを軽く見てるんでしょうか。

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