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2016/02/11

国立演芸場2月上席(2016/2/10)

国立演芸場2月上席・千秋楽

三遊亭馬ん長『道灌』
<  番組  >
神田松之丞『和田平助正勝』
ナイツ『漫才』
桂枝太郎『寝床』
三遊亭遊馬『蒟蒻問答』
神田松鯉『那須与一 扇の的』
~仲入り~
瞳ナナ『奇術』
山遊亭金太郎『家見舞い』
ザ・ニュースペーパー(山本天心・浜田太一)『コント』
三遊亭小遊三『替り目』

国立演芸場2月上席は落語芸術協会の芝居で、その楽日へ。国立の寄席は口演時間が約20分なのでじっくり聴ける利点があるのと、シルバー料金が1300円と今どき超格安なのが魅力だ。その割には普段はガラガラの時が多いのだが、この日は満席だった。なぜ分かるかと言うと、アタシが最後の1席だったからだ。混むのが事前に分かっていればネットや電話で予約しておくのだが普段が普段なので油断していた。入場できずに怒っていた方もいたが、アタシも経験があるので気持ちは分かるが、こればかりは致し方ない。電話で満席と言われてダメモトで行ってみたら、キャンセルが出て入れたなんて事もある。
近くの常連さんが言ってたが、やはり客の入りが良い時は芸人も熱演する。この日も熱演が続いた。
色物が充実しているのも芸協の強みだ。

松之丞『和田平助正勝』、以前にお江戸日本橋亭で見た時に比べ、随分と弾けた高座だった。内容はともかく和田平助なんて名前の剣術の名人がいた事に驚く。「和田平助」を下から読めば分かるように、昔はスケベの隠語で使っていた記憶がある。
ナイツ『漫才』、7,8年前にブレークした頃は言葉遊びで売っていたが、現在は通常のシャベクリ漫才スタイルに近くなっている。漫才の場合、芸能ネタが多くなるので今年はネタに不自由しなくて楽だろう。
枝太郎『寝床』、持ち時間20分でこのネタを掛ける勇気を買いたい。一口で言うと不思議な芸風だ。語りにあまり抑揚がなく東北訛りを残している点も特徴だ。サゲまで付いたフルバージョンだったが面白く聴かせていた。クセになりそうな芸風だ。当代は3代目だが、2代目は俗に「インテリの枝太郎」と称され新作で売っていた。飄々とした、変った芸風だったのを憶えている。
遊馬『蒟蒻問答』、芸協の若手実力派の一人。時間の関係からか一部をカットしていたが、相変わらずの本寸法の高座を見せていた。イロハニホヘトでお経を読む場面では拍手が起きていたが、専門だからね(仏教系の学校を出ている)。
松鯉『那須与一 扇の的』、そうか、那須与一の矢が扇の要の下を狙ったので、扇が中天高く舞い上がったのかと得心した。凄い腕前だったんだね。名調子に乗って、やっぱり本格的な講談はこうでなくっちゃ。当代は3代目だが、談志の『源平』を聴くとこの場面を講釈で2代目の物真似で演じていて、これが良く似ている。
瞳ナナ『奇術』、寄席の奇術には珍しくイルージョンを見せてくれる。箱の中と外の人物が入れ替わるマジックはいつ見てもお見事。最前列にいると、男性諸君には目の保養にもなりますよ。
金太郎『家見舞い』、この人のトボケタ味わいとネタが良く合っていた。安孫子には面白い人が多いそうだ。
ザ・ニュースペーパー『コント』、のっけから菅官房長官役がメディア統制の話題から入る。これがジョークで済まないご時世になっているから怖ろしい。次にオバマ大統領役が出てきて、米軍基地に反対する人を批判。客席の反応が悪いので「ここは反政府組織の人が多いですか?」。政治風刺コントは健在だ。
小遊三『替り目』、小遊三は「陽」の人だ。高座に上がるだけで周囲を明るくする、そこが一番の値打ちである。この日もいかにも気分良さそうに酔っ払いを演じていたが、この男がとても可愛らしく見える。さぞかし勝気な女房の母性愛本能をくすぐるんだろうと、妙に納得した。

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コメント

当方、ちょくちょく国立演芸場の定席に行っています。指定席だから開演ぎりぎりでも座れる、公演時間が長くないのが気に入っています。さて、2月5日夜の部に行きましたので、演目だけでも報告致します。
 熱湯風呂       神田みのり
 新聞記事       山遊亭くま八 
 漫才         ナイツ
 あるじいさんに花束を 桂枝太郎
 佐野山        三遊亭遊馬
 玉子の強請      神田松鯉
 仲入り
 奇術         瞳ナナ
 天狗裁き       山遊亭金太郎
 漫才(代演)      新山ひでや・やすこ
 野ざらし       三遊亭小遊三
 いつも歌丸が出演する番組以外は空いていることが多いのですが、この日の夜はかなり人が入っていたようです。
 ナイツ、遊馬、トリの小遊三が出てきたときの拍手の音量がこの日の観客の目当てを物語っていました。
 

投稿: ぱたぱた | 2016/02/12 21:32

ぱたぱた様
中日夜の部の番組紹介、有難うございます。夜の部で入りが良かったというのはスゴイですね。
国立の寄席でもう一つ気付くのは、「手抜き」が少ない事で、これも魅力に感じています。

投稿: ほめ・く | 2016/02/13 09:06

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