新聞の「株式市況」欄ってムダじゃねえの
新聞にはさまざまなジャンルの記事が掲載されている。人によって関心の度合いは異なるから、熱心に読むページもあればサラリと読みすごすページもある。
この中で、少なくともこの20年間に一度も読んだことがないページがある。
それは、「株式市況」欄だ。
日本の上場企業の数は2016年4月1日現在で3520社ある。新聞にはこの各企業(銘柄)ごとの日々の株価が掲載されている。新聞社によって多少の違いはあるが、左から銘柄、始値、高値、安値、終値、前比、出来高の数字が並んでいる。およそ1ページ半のスペースを使用しているが、何せ銘柄数が多いので字が細かく、虫眼鏡が要りそうだ。
いったい誰が読むのだろう。
株式市況に関心のある人というのは、およそ次のケースだろう。
1.保有している持ち株の株価をチェック
2.株式の買い増しや新規購入のために、購入予定の銘柄の株価をチェック
3.自社、あるいは同業者、取引先などの特定企業の株価のチェック
4.経済欄の記事でとりあげられた企業の株価のチェック
つまり株式市況全体を把握するのではなく、いずれも特定の企業(銘柄)のデータを求めているわけだ。
この内の1と2のケースでは証券会社に口座を持っている人が大半だろうから、その証券会社のHPで簡単に検索できる。
株式の売買をしようと思えば新聞記事のデータだけでは不十分で、企業の実績や利益予想、チャートと呼ばれる一定期間の株価や出来高の推移などが最低限必要だ。新聞の株式市況欄だけでは役に立たない。
また3や4の様なケースで、特定企業の株価をウオッチしようとしても、はやり新聞から探すのは容易なことではない。
一方、証券会社のHPや日経netを使えば、上記の各データは日々容易にチェックできる。
株式に関心のない人は元々市況欄なぞ見ないだろう。
こうして見ていくと、新聞の株式市況欄というには完全にムダではあるまいか。
ネットの時代になって、もう役目は終わったのだ。
株式市況欄を廃止し、あまったスペースでもっと有効な記事を掲載して欲しい。
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