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2016/05/06

小さん孫弟子七人会(2016/5/5)

「小さん孫弟子七人会~小さん芸語録~」
日時:2016年5月5日(木、祝日)11時30分
会場:銀座ブロッサム
<  番組  >
前座・柳家小多け『道灌』
柳亭市童『狸札』
柳家小せん『湯屋番』
柳家甚語楼『松曳き』
柳家小里ん『試し酒』
~休憩~
柳亭左龍『おしくら』
立川生志『かぼちゃ屋』
柳亭市馬『笠碁』
~仲入り~
入船亭扇辰『麻のれん』
(太田その『寄席の唄』)
柳家喬太郎『ちりとてちん』

昨年に引き続き2回目となる「小さん孫弟子七人会」、直弟子の2人を加えた9人が出演した。
処で、5代目小さんの弟子はどの位いるか調べたら、以下の様になった。

5代目柳家小さんの弟子一覧」(wikiより)
<直弟子>
4代目柳家小せん(総領弟子)
2代目柳家さん助
5代目柳家つばめ
5代目立川談志
10代目柳家小三治(香盤順では一門の最上位)
5代目鈴々舎馬風
9代目入船亭扇橋(元は3代目桂三木助門下)
6代目柳亭燕路
柳家小のぶ
柳家さん吉
6代目柳家つば女
東家夢助(協会を離脱)
2代目柳家小はん(元は3代目三木助門下)
3代目柳家小満ん(元は8代目桂文楽門下)
6代目柳家小さん
柳亭金車
2代目柳家菊語楼
柳亭風枝(元は三遊亭百生門下を経て5代目柳家つばめ門下)
6代目柳家小團治
6代目柳亭小燕枝
柳家さん喬
2代目柳家さん八
柳家小袁治
柳家さん枝(元は8代目文楽門下)
3代目柳家権太楼(元は5代目柳家つばめ門下)
柳家小里ん
4代目桂三木助
柳家三寿
柳家小ゑん
夢月亭清麿(元は5代目柳家つばめ門下)
4代目柳亭市馬
柳家花緑
柳家小三太
柳家さん福
<預かり、その他>
川柳川柳(元は6代目三遊亭圓生門下、落協に残留)
2代目桂文朝(元は3代目三遊亭金馬及びその弟子2代目桂小南の門下、芸協から移籍)
桂南喬(元は3代目三遊亭金馬及びその弟子2代目桂小南の門下、芸協から移籍)
3代目桂文生(元は2代目桂枝太郎門下、芸協から移籍)
柳家紫朝(粋曲・新内語り、色物として一門身内)

小さんは人望もあり、比較的長命だったので他で師匠を亡くした人たちが門下に移籍したこともあって、相当な数にのぼる。孫弟子だけでも数十人になるだろう。
アタシの大好きな柳家小菊姐さんも紫朝の弟子だから、小さんの孫弟子にあたるわけだ。
落語協会会長の座は、5代目小さん以後は圓歌を除けば全て小さん一門から出てるし、小さん一門にあらざれば噺家にあらずの勢いである。
数ある孫弟子の中から人気も実力も備わっている7人を選んでの会、例によって寸評を。

市童『狸札』、もう二ツ目を10年以上やっているような顔つきで、語りも確か。先日、芸協の二ツ目の会に出向いたが、彼らと落協の市童や正太郎、小辰といった顔ぶれと比べると、明らかに芸風が違う。やはり協会の色というのがある。

小せん『湯屋番』、上手い。前半の居候時の若旦那の「そぎ飯、こき飯、叩き飯」、湯屋の番台での妄想からサゲまで間然とした所がなく、短い時間に密度を高めて演じた。人物の演じ分けもしっかり出来ていて、近ごろでは出色の『湯屋番』となっていた。先代を超える日も近い。

甚語楼『松曳き』、小せんと同様に観るたびに上手くなっているという印象だ。このネタ、最近では白酒が十八番としているが、甚語楼の高座は小さんの演出に近い。粗忽者の殿様と家来の会話だけで可笑しさを醸し出す。家来の三太夫の造形が良く出来ていた。

小里ん『試し酒』、5代目小さんを知らない人は、小里んの高座姿を見てこういう人だったんだなと想像して貰えばいい。ただこのネタの久蔵、小さんはもっと豪放磊落に演じていたけど。

左龍『おしくら』、マクラで「寝ている人を起こさぬよう静かに・・・」なんて言いながらネタに入るが、どうしてどうして面白くて寝ちゃいられない。『三人旅』の中では艶笑譚としての色濃い演目だが、左龍の描く89歳の酌婦がなんとも可愛く、江戸っ子が優しい。

生志『かぼちゃ屋』、マクラで談志は弟子にネタを教える時に小さんのテープを聴かせていたというエピソードが紹介されていた。このネタも小さんのテープで覚えた由。談志からあまり優遇されなかったせいか、立川流の主流とは距離を置いている感じがする。話芸では立川流の中でもかなり高位だと思う。

市馬『笠碁』、こういうネタを演じるとこの人は上手い。

扇辰『麻のれん』、今日気が付いたのだが、この人の風貌、笠智衆に似てますね。この日は立夏、やはり夏に相応しい十八番を高座にかけた。

太田そのさんの高座を楽しみにしていたのだが、残念ながら幕内での披露だった。いつ聴いても良い喉をしてますね。

喬太郎『ちりとてちん』、来るなと思っていたら、やっぱり『ちん』。小さんの持ちネタだし喬太郎の十八番と言っていい演目だけど、この長大な落語会のシメとしてはどうなんだろう。40分の持ち時間をフルに活かせるネタで勝負して欲しかったなぁ。

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コメント

そうですか、師弟であんなにケンカしたのに・・・
だったら、大きな存在(誰やら知らぬ、ですが)が調停に乗りだせばいいのに。
つまんない仲間割れは、マイナスになるだけです。

小里んに対するリスペクトは、私の内部で拡大する一方です。
辛口の純米酒とはこのシトのことですか?

福様
談志の小さんへのリスペクトは生涯変わらなかったようです。それと感情的な行き違いは別で、そこが人間社会の難しい所です。
小里んは師匠の芸風を最も忠実に受け継いでいると思います。

暖かい空気の落語会と拝察しました。
小里ん、ないものねだりを百も承知でいえば、あのなんともいえない滑稽があればなあ(国宝になってる)。

佐平次様
そうです、小里んに小さんの愛嬌が加われば鬼に金棒。これだけは稽古で身に着くことではないので、難題ではあります。

細かいようですが、川柳師は、三遊協会に所属したことはないはずです。三遊協会から移籍は修正された方が良いように思います。

トシ坊様
ご指摘の様に川柳は三遊協会に所属していなかったので、記事の該当部分を訂正、削除します。

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