2016年上半期佳作選
今年の1月~6月の間に聴いた高座の中で、優れていると思われるものを降順で下記に列記した。
上半期は「当り」の高座が多く、初めて選出の人も何人かいる。上方落語家の名前が増えてきたのが特徴的といえる。
各作品は下半期の佳作を含め年末恒例の「My演芸大賞」の候補となる。
春風亭一朝『三枚起請』6/25 三田落語会
桂吉坊『蔵丁稚』6/19 花形演芸会スペシャル
橘ノ圓満『あくび指南』6/17 池袋演芸場
春風亭一之輔『百川』6/13 吉坊・一之輔二人会
柳家小満ん『船徳』6/5 国立演芸場
古今亭文菊『厩火事』5/14 小三治と喬・文・朝
柳家小三治『青菜』5/14 小三治と喬・文・朝
桃月庵白酒『お茶汲み』5/11 扇辰・白酒二人会
柳家小せん『湯屋番』5/5 小さん孫弟子七人会
柳家喜多八『居残り佐平次』4/23 三田落語会
古今亭文菊『締め込み』4/6 一之輔・文菊二人会
春風亭一之輔『百年目』4/1 一之輔・夢丸二人会
橘家圓太郎『馬の田楽』3/24 圓太郎ばなし
桃月庵白酒『首ったけ』3/21 国立名人会
隅田川馬石『替り目』3/14 らくご・古金亭ふたたび
桂米紫『厩火事』3/9 米紫・吉弥ふたり会
五街道雲助『五人廻し』2/27 雲助蔵出し
桂佐ん吉『立ち切れ線香』2/24 桂佐ん吉独演会
露の新治『猿後家』2/20 三田落語会
春風亭一之輔『五人廻し』2/19 春風亭一之輔独演会
桂吉坊『胴乱の幸助』2/14 志ん輔・吉坊二人会
桂かい枝『茶屋迎い』2/4 西のかい枝・東の兼好
柳家三三『粗忽の釘』2/1 プライム落語・東京
春風亭一之輔『明烏』1/30 三田落語会大感謝祭
柳家喜多八『やかんなめ』1/30 三田落語会大感謝祭
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喜多八『居残り佐平次』について、「後半の佐平次がお客に取り入り人気者になってゆくくだりでは、喜多八の愛嬌が存分に示された」とお書きになってますね。
聴きたかったと、詮無いことを思います。
小せんの名もありました。渋い中堅です。
見るからに若旦那といった小朝、三木助とは味の異なる一席だったんでしょうか。
投稿: 福 | 2016/07/23 07:34
福様
先ずあの体力で『居残り』を高座にかけた事に驚きました。長講でしたが最後まで喜多八らしい陽気な高座でした。私としても忘れられない高座となりました。
小せんは着実に上手くなっています。
投稿: ほめ・く | 2016/07/23 09:33
喜多八の名前を見ると過剰反応するようです。
あの(三田落語会)あとの権太楼の後ろ姿とも重なるのです。
投稿: 佐平次 | 2016/07/23 10:43
佐平次様
そうそう、二人会の相手の権太楼がマクラで「長生きも芸のうち」という文楽の言葉を引用し、『死神』のネタを掛けたのは喜多八を意識していたと思いました。
「うしろすがたの しぐれてゆくか」。
投稿: ほめ・く | 2016/07/23 14:51