相模原事件は典型的な「ヘイトクライム」だ。
実におぞましい事件が起きてしまった。
被害者の無念やご家族の怒りを思うと、言葉もない。
相模原市緑区千木良(ちぎら)の障害者施設「津久井やまゆり園」で7月26日未明、刃物を持った男が入所者らを襲い、19人が死亡、26人がけがをした事件で、神奈川県警に殺人未遂などの容疑で逮捕された元職員の植松聖(さとし)容疑者(26)が、「意思の疎通ができない人たちをナイフで刺した」と供述していることが県警への取材でわかった。県警は植松容疑者が身勝手な動機から、重度の障害者を狙って事件を起こしたとみて調べる。県警は27日、容疑を殺人に切り替え、横浜地検に送検する。
県警の調べに対して容疑を認め、「障害者なんていなくなればいい」と話しているという。
容疑者は日頃から重度の障碍者を安楽死させよとか皆殺しにするといった意見を周囲にもらしており、犯行の動機が障碍者の抹殺を狙ったものと見てよい。
この事件は「ヘイトクライム」とみなされる。
聞きなれない言葉かも知れないが、 新語時事用語辞典では次のように定義されている。
【人種や宗教などに対する差別意識や憎悪を動機とする犯罪行為の総称。人種や民族、宗教、あるいは障害を持っていることや、同性愛のような特定の嗜好に対する差別や暴力もヘイトクライムに含まれる。】
多種多様な人種が共存する米国では、ヘイトクライムは長らく大きな問題となっている。全米で年間6000件、7000件といった単位のヘイトクライムが発生しているとされている。
日本ではこうした犯罪は極めて稀と考えられてきたが、今回のような大量殺傷事件が起きてしまった。
ネットの世界では、社会的弱者や少数者、あるいは民族への差別的言論が飛び交っている。そうした風潮が、これから日本でも今回のような「ヘイトクライム」を引き起こしかねない。
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