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2016/09/02

桂米朝とっておきのバレ噺『紀州飛脚』

【注意】良い子は読まないように!

たまには色っぽい噺で。
桂米朝が発掘した旅の噺の中に『紀州飛脚』がある。男性の巨根をテーマにしたもので、米朝自身もあまりにえげつないので高座にかけなかったと語っていた。CDに収録された録音も会場はホールではなく、ご贔屓の自宅の座敷での口演。

マクラで巨根を扱った小噺が紹介されている。
先ずは中国。あるところに巨大な持ち物の男がいて、相手になる女性をあちこち探していた。たまたま大きいという女性に巡り合い、話がまとまった。いざお床入りとなったら、その女性が自分の中から掛布団と敷布団、枕を取り出し「さあ、どうぞ」と言ったので、男は驚いて自分のイチモツの陰に隠れた。
次は日本で、向かい合ったアパートの2階同士の若い男女。お互いに魅かれあって話はまとまった。女性が男の所に行きたいが、1階を通ると親にバレてしまう。困っているとかの男、自分の持ち物を長くのばし自分の部屋と相手の部屋を橋渡ししてしまった。「安心して、こっちへおいで」という言葉に、渡りかけた女性は「でも、帰れなくなる」。
分からない人は置いてきますね。

さて『紀州飛脚』だが、足が3本並んでいると見えるほどの巨根の男が、和歌山まで急ぎの手紙を届けるよう飛脚を頼まれた。走っていこうとするが、どうにも自分の持ち物が邪魔になる。そこで両側から吊って走り出すと、右に左に振れながら調子よくいく。
途中、小便をしたくなったが時間が勿体ないからと、飛脚は走りながらジャージャーと小便をまきちらした。それが草の中で寝ていた小狐にかかったから、怒るまいこと。
親狐に訴えると、これが船玉稲荷大明神の筋をひこうという狐の親分。子分を集めて仕返しを企む。
親狐は御殿の姫君に化け、子狐はその股間に首をはさまれて、憎っくき飛脚のイチモツを食いちぎってやろうというわけだ。
そうとは知らぬ飛脚は大阪への帰り道に、中間や腰元に案内されて姫君の寝所に。こうなりゃままよと覚悟を決めた飛脚がコトに及ぶと、何しろこれが巨大。口いっぱいに突っ込まれた子狐は喉に詰まらせ、「死ぬ、死ぬ~」でサゲ。

いやはや、活字にすると余計にえげつないですね。

なお、熊野の観光名所のHPによれば、船玉稲荷ならぬ「船玉神社」は音無川の上流、熊野古道・中辺路の猪鼻王子(いのはなおうじ)近くにあるとのこと。隣に玉姫稲荷があり、船玉とは夫婦神ともいわれているようだ。
下の画像の左が船玉神社、右が玉姫稲荷(前記HPより)。
Funatama
船玉という名称からすると、船の神様だろう。こんなバレ噺に名前が使われて、神様もきっと苦笑しているに違いない。

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コメント

はは、朝から縁起がいいわい。

佐平次様
本文ではカットしましたが、飛脚が事に及ぼうとすると、「あれ? これはヨコに裂けてる」と言い出す。親狐が子狐に「タテ、タテだぞ!」と言うと、子狐が90度首を傾け、飛脚も「やっぱりタテだったか」。
そんな艶笑噺満載で、客席からは男の客が大喜びしている様子がCDから伝わってきます。

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