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2016/10/21

「夜が私を待っている」(2016/10/20)

「夜が私を待っている NIGHT MUST FALL」
日時:2016年10月20日(木)14時
会場:紀伊國屋サザンシアター

作:エムリン・ウィリアムズ
翻訳:常田景子
演出:河原雅彦
<  キャスト  >
ブラムソン夫人:前田美波里(邸宅の主)
オリヴィア・グレイン:秋元才加(ブラムソン夫人の姪で邸宅の使用人)
ヒューバート・ローリー:岡部たかし(オリヴィアの崇拝者)
テレンス夫人:明星真由美(邸宅のコック)
リビー:弘中麻紀(ブラムソン夫人の看護師)
ドーラ・パーコー:白勢未生(邸宅のメイド)
ベルサイズ:久ヶ沢徹(犯罪捜査課の警部)
ダン:入江甚儀(「トールボーイズ」のウェイター、通称ベビー・フェイス)

入場して驚いたのは、客席がガラガラだったこと。入りは3分程度で、これほど客が入っていない芝居は初めてだ。
このキャスティングで、意外。
【あらすじ】
舞台はロンドンから遠く離れたとある森の中の一軒家。
邸宅の女主人であるブラムソン夫人は姪のオリヴィアと暮らしている。邸宅にはコックのテレンス、メイドのドーラが働き、オリヴィアを慕うヒューバート、看護婦のリビーが出入りしている。
10月のある朝、ベルサイズ警部が邸宅を訪れ、近くに住むある女性が行方不明になり、もしかすると殺されているかもしれないと告げる。
メイドのドーラが妊娠していることが発覚し、怒ったブラムソン夫人は相手の男をここに連れてくるよう命じる。
その男とは「トールボーイズ」という店のウェイターをしているダンで、ダンの巧みな弁舌にすっかり丸め込まれたブラムソン夫人は、彼を雇い身の回りの世話をさせることになった。しかしオリヴィアら周囲の人間はダンの素性や行動を訝る。
警察が行方不明の女性の捜索をしていると、邸宅の敷地内の庭から遺体が発見される。その女性が「トールボーイズ」の常連客であり、ダンとも顔見知りだったとことが分かり、オリヴィアは彼が犯人ではないかと疑いの目を向けるが・・・。

原作は英国人作家により1935年に書かれた心理サスペンス劇。当時は大変評判になり、その後も繰り返し上演され、映画化もされたという作品だ。
しかし、さして高尚な内容とも思えぬ。
ここでは4組の男女の関係が描かれている。
ダン/ブラムソン夫人-今でいうなら、ホストクラブの腕利きホストが、世間知らずの有閑マダムを手玉に取ってる様に見える。
ダン/オリヴィア-真面目な女性がえてしてああいうタイプの男に魅かれのだ。
ダン/ドーラ-単なる遊び相手にされ妊娠し捨てられるという、世間によくあるパターン。
ヒューバート/オリヴィア-薄っぺらで退屈な男じゃ、女性は魅力を感じないだろう。
ミステリーとしたら、始まって間もなく犯人の見当がついてしまう。
何より、この芝居を通して作者が何を言おうとしているのかが、最後までつかめなかった。
こういう作品は苦手だね。

演技人は良かった。
それを楽しみに。
お調子者に見えて陰があり、どこか不気味な男ダンを演じた入江甚儀の演技が光る。見ていて恐怖がジワリと押し寄せてきた。
オリヴィアを演じた秋元才加は、ダンを避けながら気になるという揺れ動く女性の描写が良くできていて好演。
我儘で嫌味な女主人役の前田美波里を始め各脇役たちも、20世紀前半の英国の人物像を描くべく務めていた。

公演は30日まで。

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