#40大手町落語会(2016/12/24)
第四十回「大手町落語会」
日時:2016年12月24日(土)13時
会場:日経ホール
< 番組 >
柳亭こみち『反対俥』
春風亭一之輔『普段の袴』
柳家さん喬『掛取万歳』
~仲入り~
橘家文蔵『猫の災難』
柳家権太楼『質屋庫』
20日頃から風邪をひき、熱は下がったものの咳と鼻水がとまらず、行くかどうか迷ったが今年最後の落語会なのでと無理してでかけた。
やはり体調の悪い時は落語会になぞ行くもんじゃない、と、そう思った。心から楽しめないのだ。
年末にかけて、お互い様、ご自愛のほどを。
こみち『反対俥』、数少ないママさん噺家。来年に真打昇進とのこと。以上。
一之輔『普段の袴』、ここの所長講にばかり出会ってきたが、この日は軽く。大師匠の十八番だったが今や一之輔の十八番。二人の演じ方の違い、特に武士の風格の出し方に時代の差を感じる。
さん喬『掛取万歳』、40回の会で意外にも掛けられてこなかったネタという紹介で。
さん喬の高座を一言で表せば「予定調和」となるか。上手いのだが、エキサイティングじゃない。人柄の良さが高座にも現れているという印象を持ってしまうのだ。
文蔵『猫の災難』、襲名を機に、こうした会にもすっかりお馴染みになった。「襲名」の成功例と言えるだろう。
悪くなかったが、兄い分が魚を買いに行ってる間に男が勝手に酒を飲んでしまう場面が長すぎて、ダレた。
権太楼『質屋庫』、最近はあまり寄席に出ていなくて地方回りが多いと言っていたが、確かに定席の顔づけは減ってるように思う。権太楼は「寄席の顔」ともいうべき人なので、ちょいと寂しい。
質屋の主の例え話が長すぎて、後半の番頭と熊がお化けを怖がる場面が縮小されていた。
熊が質屋から酒やタクアン樽を持ち出すのを告白する場面や、小僧が熊に適当なことを言って饅頭を買わせる場面が可笑しく、この人らしく会場の笑いを取っていた。
今日はこの辺で。
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お大事に。
私はあと二回、なんとか突っ走りたいです。
投稿: 佐平次 | 2016/12/25 22:04
佐平次様
有難うございます。その前には手に黴菌が入ったらしく腫れてしまい、その時とあわせて10日間ほど酒が飲めなかったのが辛かったです。
投稿: ほめ・く | 2016/12/26 01:24
ご無沙汰しております。私もこの会に行っておりました。仲入りのさん喬は前週の三田落語会で聴いた掛取萬歳だったのでサプライズがないのは予想できました。本当は権太楼の芝浜が聴きたかったのですが、文蔵が猫の災難をかけた時点で芝浜も二番煎じもないなか、どれをかけるのかが、楽しみでした。おっしゃるとおり、猫の災難の40分位と口演時間が長くて後半からは眼を瞑って聴いていました。
どうぞ、ほめ・9様におかれましては良い年をお迎えくださいませ。
投稿: ぱたぱた | 2016/12/28 13:55
ぱたぱた様
お久しぶりです。
文蔵は長すぎましたね。兄いは鯛を買いにどこまで行ったんでしょう。
権太楼のネタは、サゲについて予め解説しておいた方が親切だったように思いました。道真が藤原によって大宰府に流されたという故事を知らない方もいるのではないでしょうか。質屋の「利上げ」も今は死語でしょうし。
どうぞ、良いお年をお迎えください。
投稿: ほめ・く | 2016/12/28 15:49