少し早めですが・・・、皆さま、良いお年を!
今年も残りわずかとなりました。少々早めですが、当ブログはこの日で一年の納めにいたします。
さて来年ですが、縁起でもないとお叱りを受けそうですけど、心配なことばかりです。
先ずはアメリカ大統領のこと。
史上最低といわれた大統領選挙によって、史上最悪のトランプ大統領が誕生します。ロシアの手を借りて当選というのも、史上初でしょう。
トランプについては楽観論もあるようですが、政権移行チームに自分の家族を押し込むなど、ハナっから常識はずれもいいとこです。
側近によればトランプは新聞や本は読まず、情報はもっぱらTV番組からという人物だそうですから、物事を深く考える事は期待できません。
当選後に発信しているSNSでの発言も、思い付きと相変わらずの暴言の連発です。
なにしろ米国は我が国の最大の同盟国(御上)なので、影響を受けないわけにはいきません。
選挙中からトランプが主張していた通りであれば、先ずは在日米軍へのいっそうの費用負担を日本に求めてくるでしょう。それが嫌なら米軍を縮小するという脅しです。
お好きにどうぞと言いたいところですが、そうなると今の政権では独自の国防に力を入れろという動きが強まるでしょう。攻撃用の武器を増やすとか、稲田防衛相らが主張する核武装論が力を増す可能性もあります。
その結果、東アジアを中心に軍拡競争が起こり、一触即発の緊急事態が増す危険性が高くなります。
そう考えると、安倍政権の下では、米軍縮小を手放しでは喜べないという実に困った状況です。
アメリカン・ファーストをかかげるトランプ政権では、対日貿易交渉でもかなり厳しい要求が出されるでしょう。
TPPがとん挫したと思ったら、一難去ってまた一難です。
もう一つの大きな危惧は、ヨーロッパを中心としたナショナリズムの台頭です。
難民問題を契機として、愛国心を煽るような極右政党が躍進する動きが欧州各国で強まり、このままではEUが危機的状況に置かれかねません。
欧州に行かれた方は実感されているでしょうが、EU内部では国境が事実上なくなっています。そのために欧州各国の軍事費は大幅に低減され、その分は生活を豊かにする方へ回されてきました。
それが今は逆回転に向かうかも知れないのです。
米国のトランプ大統領の出現が、こうした傾向をいっそう後押しするでしょう。
もちろん、何も欧州に限ったことでなく、我が国を含む東アジア諸国でも十分に警戒すべき潮流です。
激しい内戦が続くシリア北部の都市アレッポ東部に住む7歳の少女バナ・アラベドさんのツイートが大きな話題をよんでいました。
「私たちは今家を失いました。軽いけがをしました。昨日から寝ていません。お腹がすきました。生きたい、死にたくない ――バナ」
シリアのアレッポでは政府軍とロシア軍との共同作戦によって、多くの市民が犠牲になっています。
バナさんのツイートでも家族の友人たちや級友たちの死が伝えられています。
中東ではいまこうした悲劇が日常的に起きていて、その結果が多数の難民を生んでいるのです。
でも、元を正せばアメリカによるアフガニスタンとイラクへの侵攻が引き金となりました。
トランプは選挙選でも難民を追い出せと叫んでいましたが、原因となった自国の責任はほお被りです。
加えて、ロシアのプーチンがまるで火事場泥棒のように中東への介入を強めています。
プーチンの戦略はかつてのソ連の版図を回復することにあるでしょう。金と力で東欧諸国への関与を強め、一部の国では既に親ロシア政権が誕生しています。
西欧各国がプーチンを警戒する中で、安倍首相が経済協力を約束するなど接近を図っていますが、どう見てもプーチンが領土を返還するとは思えません。
日本の国会では、従来の自公に加えて日本維新がすっかり与党の仲間入りで、議会は機能マヒ状態、政権の思うまま。日本維新は最近では自民党の別働隊どころか鉄砲玉の役割に徹しているようです。
来年は総選挙が予想されていますが、こうした状況を何とかせねばなりません。
本年も当ブログにお付き合いいただき、有難うございます。
来年は1月7日頃から再開する予定ですので、また宜しかったらお立ち寄りください。
それでは皆様、良いお年を!
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