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2017/01/23

三遊亭兼好独演会(2017/1/21)

「お宝三席・兼好独演会」
日時:2017年1月21日(土)19時30分
会場:なかの芸能小劇場
<  番組  >
三遊亭兼好『厄払い』
三遊亭じゃんけん『真田小僧』
三遊亭兼好『千早ふる』
~仲入り~
三遊亭兼好『うどん屋』

21日は久々に昼夜のダブルヘッダー。昼は可朝で夜兼好。
この会場では「らくご長屋」シリーズとして、定期的に落語家の独演会が行われている。
兼好もここで毎月独演会を行っているが、この日は「お宝三席・兼好独演会」と題しての特番の会だ。
さて、どんなお宝が演じられるのか。

兼好『厄払い』
開口一番で本人が登場し、年末から正月にかけての季節限定のネタを。
かつては黒門町の持ちネタであり、米朝や小三治など大物が高座にかけている。
仕事もせずブラブラと過ごす与太郎に、見かねた叔父が大晦日だからと厄払いを勧める。お礼に小銭と煎り豆が貰えるから母親に渡すようにと言われる。
厄払いの口上は、
「あーらめでたいなめでたいな、今晩今宵のご祝儀に、めでたきことにて払おうなら、まず一夜明ければ元朝の、門に松竹、注連飾り、床に橙鏡餅、蓬莱山に舞い遊ぶ、鶴は千年、亀は万年、東方朔は八千歳、浦島太郎は三千年、三浦の大助(おおすけ)百六ツ、この三長年が集まりて、酒盛りをいたす折からに、悪魔外道が飛んで出で、妨げなさんとするところ、この厄払いがかいつかみ、西の海へと思えども、蓬莱山のことなれば、須弥山(すみせん)の方へ、さらぁりさらり」
と長く、与太郎にはとても憶えられない。
口上を紙に書いてもらい、早速町へ出かける。
他の厄払いに一緒に行こうとお願いするが断れる。
もうヤケになって「出来立ての厄払い」と歩いていると、商家の主が面白そうだからと与太郎を呼び込み、厄払いを頼む。
お礼は前払いでと金を貰うが少ないと文句をいい、豆を貰えばその場でボリボリ食べだす。
肝心の口上は紙に書いたものを読み上げるが、それも間違いだらけ。
そのうち面倒くさくなって与太郎は逃げ出してしまう。
「あっ、だんな、厄払いが逃げていきます」
「逃げていく? そういや、いま逃亡(東方)と言ってた」
でサゲ。
兼好演じる与太郎のトボケタ味が活かされていた。
近ごろの様に歳末から正月の風景が昔と一変してしまったので、こういうネタもやり難い時代になった。

兼好『千早ふる』
マクラで、今の日韓関係のようにお互いが正しい主張をしているのに険悪になっているのに対し、落語の世界では双方が間違っているのに丸く収まると語って本題へ。
こちらも百人一首なので正月向きのネタだ。
正攻法の高座だったが、このネタを得意としている扇辰、文蔵、鯉昇らに比べややパワー不足の感あり。

兼好『うどん屋』
こちらも冬のネタで、どうやらこの日は季節感のある演目を選んだようだ。
最初に登場する婚礼帰りの男の演じ方に疑問が残った。男が婚礼の会場に着くと、花嫁になる娘が入り口で「おじさん、おじさん」と歓迎してくれたと言うのだが、それだと婚礼の席で花嫁が男に三つ指をついて「おじさん、さてこの度は・・・」という肝心のセリフが薄まってしまう。入り口での娘の挨拶は不要だと思う。
男が婚礼の様子を繰り返すとうどん屋がそれを混ぜっ返す場面では、いくつか過程がカットされていた。恐らくミスだろうと思う。
その後の、うどん屋が寒さの中を荷を担いで売り歩く姿や、うどんを注文した男が美味そうに食べる所や、うどん屋が落胆したり期待したりという表情の変化は良く表現されていた。

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コメント

付きすぎるくらい正月モードでしたね。
惚れられるもう一つ、「声」もあるのかなあ。ラジオだけか。

投稿: 佐平次 | 2017/01/24 10:33

佐平次様
この会の趣向として正月ネタを並べたのでしょう。
男性から見れば女性の「声」の魅力は大ですが、女性側からはどうでしょう?
何せ、この道は経験が足りないもので。

投稿: ほめ・く | 2017/01/24 15:39

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