「カーテンコールをもう一度」初日(2017/1/5)
The レビュー「カーテンコールをもう一度!」
日時:2017年1月5日(木)17時
会場:天王洲 銀河劇場
脚本:山川啓介
演出:本間憲一
< 出演 >
金井克子、前田美波里、中尾ミエ、尾藤イサオ
ほか
今年は久々に寄席の初席をはずし、こちらの芝居を。大きな声では言えないが、寄席より安い料金で入れた。
ストーリーは、伝説のレストラン・シアター”カーテンコール”の舞台で活躍した金井克子・前田美波里・中尾ミエの3人が再開し、父親が彼女らのファンだったという男の依頼で、30年ぶりに伝説のレビューを再現するというもの。
まあ、ストーリーはあってなきが如く。専ら年齢を足すと210歳という3人と、これも同世代の尾藤イサオを加えたレビューが見もの。
客席も、若い人もチラホラいたが多くは出演者と同世代とお見受けした。
古くは日劇ウエスタンカーニバルから、NHK「歌のグランド・ショー」、そして資生堂の小麦色のポスターをリアルタイムで体験してきた人たちだ。
余談だが「歌のグランド・ショー」の冒頭で踊る金井克子がクルリと回るとパンツが見えるのが評判になって、「今週は何色かな?」なんてことを楽しみにしていた。西野バレエ団後輩の由美かおるが、「11PM」で網タイツ姿でカバーガールをつとめていたのもこの頃だ。
先ずは3人のスタイルの良さに驚嘆する。日頃も節制し、この日のために厳しいレッスンを続けた効果だろうが、大したものだ。
レビューの中の歌では中尾ミエも尾藤イサオも若い頃よりむしろ歌唱力が増しているように見えた。
女性3人のダンスはさすがに全盛期の様にはいかないが、それでも動きが良いし身体の線も綺麗だ。
レビュー全体の中の3人の出番が思ったより少なかったのと、マジックの場面はダレた。踊りの振り付けやキレも、最近のミュージカルを見慣れているとかなり見劣りする。
そうした弱点はあるものの、男性客にとっては若き日のトキメキを思い起こさせ、女性客にとっては努力すれば70歳になってもあれほど美しさが保たれるのだという希望(錯覚?)を抱かせ、いずれも新年を迎え元気な気持ちにさせてくれた。
公演は9日まで。
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