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2017/01/03

「喪中はがき」について考える

新年そうそう縁起でもない話題で恐縮だが、「喪中はがき」について。
皆さんのご家庭にも毎年何通かの喪中はがきが届くと思われるが、考えてみると今や「喪中」「喪に服す」という生活習慣がほとんど失われているのに、「喪中はがき」だけが独り歩きしているのではなかろうか。
 
以下、「仏事まとめ百科」のサイトより引用。
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「喪に服する」
近親者が亡くなった場合に、一定の期間、死を悼(いた)み、身を慎むことを「忌服(きふく)」と言ったり、「服喪(ふくも)」と言ったりします。 古くは、門戸を閉じ、酒肉を断ち、弔(ちょう)せず、賀(が)せず、音曲をなさず、嫁とりをせず、財を分かたずというようなしきたりが暮らしの中に 息づいて、それが今日も、部分的に受け継がれているのです。
特に忌服期間中は、故人の冥福を祈り、行動を慎みます。晴れがましいことや派手な行動は慎みましょう。門や玄関の正月飾り(注連縄、門松など)、鏡餅等の飾り付けや正月料理、お屠蘇でのお祝いは致しません。
年始まわりや神社、仏閣への初詣も控えるのが一般的です。
「忌中、喪中の期間」
明治7年に出された太政官布告では、別表のように、忌(忌中)と服(喪中)の期間をこと細かく定めています。忌と服は、謹慎度の深さによって分けられますが、おおまかには、忌は自宅に謹慎する期間、服は喪服を着用する期間と考えていいでしょう。現在ではもちろん、こうした法令はすべて撤廃(昭和22年に廃止)されていますが、仏事の慣例としては、今もこの太政官布告が一つの目安にされていて、たとえば父母の死亡に際しては七七忌(四十九日)までが忌中、一周忌(一年間)までが喪中とされることが多いようです。
 
続柄忌日数服(喪)日数
父母 50日 13カ月
養父母 30日 150日
30日 13カ月
20日 90日
嫡子(息子) 20日 90日
その他の子(娘) 10日 90日
養子 10日 30日
兄弟姉妹 20日 90日
祖父母(父方) 30日 150日
祖父母(母方) 30日 90日
おじ・おば 20日 90日
夫の父母 30日 150日
妻の父母 なし なし
曾祖父母 20日 90日

※太政官布告『忌服令』(昭和22年廃止) 
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明治から昭和の初めまでは「喪中」 は法令で定められていた。それも男女や尊属・卑属による差別に加え、同じ子どもでも長男とそれ以外の子どもでは差をつけるなど、今の時代にはとうてい受け容れられない内容になっている。廃止は当然だろう。
もちろん、家族や親しい親族が亡くなった時には死を悼む気持ちが続き、とてもお祝い事などする気になれないというケースもある。そういう時には「喪中はがき」も意味がある。
しかし形式上は喪中なので「喪中はがき」を出しておいて、クリスマスを祝い、忘年会ではドンチャン騒ぎ、大晦日は紅白歌合戦を見て、元日は朝から酒を飲んでゴロゴロというのでは、「喪中」が泣く。
そんな形式上だけの「喪中はがき」なら、やめても良いのではなかろうか。
 

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コメント

基本的異議なし。
正月をもって、忌が「あけまして」おめでとう、でもいいのでしょうね。

佐平次様
いま右翼の連中が戦前の家族制度を声高に礼賛していますが、その実態は太政官布告『忌服令』にも表れています。
「伝統的」というのは要注意です。

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