そんなに「トランプ」が怖いのか
トランプ米国次期大統領の暴言がとまらない。妄言と言った方が正確かな。
一昨日にはツイッターで、トヨタがメキシコに工場を建設する計画している問題に関して、「米国に建てるか、国境で高い税金を払へ」と脅した。
米国の大統領になる人物が日本の一企業の工場建設にまで口を出すとは、なんと「ケツの穴の小さなヤツ」だろうか。
そう嘲笑し返すしかない。
トヨタは今のところ計画を変更する気はないようだが、他社の中にはメキシコへの進出を見直す動きが出ているとのこと。
チキンな経営者もいるもんだね。
オスプレイの事故原因が未だ解明されない中で、日本政府が早々にオスプレイの飛行と給油訓練を認めたのも、トランプの顔色を窺っているためと報じられている。
何をそんなにトランプを怖れているのだろう。
普段は偉そうなことを言ってるが、安倍も稲田もしょせんはアメリカのポチだね。
さて、そのトランプだが、次期大統領としては不安がいっぱいだ。
大統領選挙の当日に、当選者の不支持率が60%だったというのは異例らしい。
それでも大統領に就任したら、米国の指導者として言動を改めるのではという期待もあったが、その気配はない。
果して4年間の任期を全うできるのかという疑問の声も出ている。
一つは、ここの所、米国の情報機関が相次いで発表している、ロシア・プーチンによる選挙干渉の事実だ。
もちろん、この情報によって選挙結果がひっくり返ることはないが、多くの米国民から大統領としての正統性に疑問が持たれるだろう。これは連邦議会での政権運営に影を落とす可能性がある。
二つ目は、トランプは共和党の大統領でありながら、従来の共和党の政策とあまりにかけ離れているという点だ。
・親ロシア→共和党は伝統的に反ロシア色が強い
・保護主義→共和党は自由貿易志向
・大きな政府→共和党は小さな政府が目標
連邦議会では共和党が多数を占めているとはいえ、基本政策があまりにかけ離れていると協力が得られなく可能性がある。
三つめは、トランプが就任後も今のような暴言、妄言を繰り返していると、米国自身の信用力を落とし、やがて国家間の軋轢を生むことになろう。
大事なのは、トランプに怖れることなく、就任後の政策や発言を注視することだ。
(敬称略)
« 「カーテンコールをもう一度」初日(2017/1/5) | トップページ | 「豚小屋」(2017/1/7) »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 海外は右翼、国内は保守のダブスタ(2024.08.25)
- 日本のウクライナ支援は立ち止まってみてはどうか(2024.08.14)
- Terrorism by Israel and NATO(2024.08.11)
- イスラエルによるテロとNATO(2024.08.11)
- 株の乱高下で右往左往(2024.08.07)
ファシズムの生成過程を見ているような気分になります。
投稿: 佐平次 | 2017/01/08 10:38
佐平次様
もしこの状況を米国民が許すなら、アメリカがファシズムに向こう危険性も有りうるでしょう。もちろん、我が国も影響を受けるのは避けられない。
そういう意味で、2017年という年は非常に重要な一年になると思います。
投稿: ほめ・く | 2017/01/08 11:47