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2017/03/25

不道徳教育講座

初めての小学校道徳の教科書検定が終わり、本来は「考え、議論する」を掲げたはずなのに、文部科学省が検定過程で付けた数々の意見からは、特定の価値観を押し付けようとする姿勢が目立つ。
例えば、
「しょうぼうだんのおじさん」→「おじいさん」理由:感謝する対象として指導要領がうたう高齢者を含める
「パン屋」→「和菓子屋」理由:指導要領にある、我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着をもたせる
「アスレチックの遊具で遊ぶ公園」→「和楽器を売る店」理由:指導要領にある、我が国や郷土の文化と生活に親しみ、愛着をもたせる
時代錯誤もはなはだしいと思えるのだが、これも文科省が政権の意思を「忖度」したものだろう。
その文科省だが、多くの官僚が関連する民間企業に天下りしていたことが問題となっている。
これのどこが「道徳的」なんだろう。
子供たちに道徳を教育する前に、先ず文科省の役人を相手に道徳教育をしたらどうか。

子どもは大人の姿を見て育つ。
先ずは、大人、とりわけ人の上に立つ政治家たちが模範を示さねばならない。
では、我が国の政治状況はどれだけ「道徳的」だろうか、「森友学園」問題で見てみる。

発端は幼児に「教育勅語」を暗唱させるなどの愛国教育を行ってきた同学園が小学校を建設するという計画に始まる。これは安倍昭恵が語っていたように、幼稚園で叩き込んだものが「公立小学校の教育を受けると、せっかく芯ができたものが揺らいでしまう」。この精神を引く継ぐ小学校を建設するというのは、安倍政権側としては渡りに船だったに違いない。日本会議のモデル校に成りえただろう。
どのような「談合」やら「根回し」があったのかは分からないが、とにかく「天の声」が関係者にくだる。
財務省は国有地をタダ同然で払い下げ、大阪府は前例を無視して仮認可を与え、建設計画は着々と進んだ。
証人喚問で自民党の質問者が、この建設計画はあらゆる面で無理があり、最初から実現できないものだったのではと言っていたが、その通りだ。でも、この質問は本質を衝いているだけに、「天に唾する」ものだけど。
この計画の象徴が首相夫人の「名誉校長」就任だ。現下の政治状況において、これは水戸黄門の印籠に等しい。
「よきに計らえ」である。
こうして全ては上手く進んでいたのだ。バレさえしなければ。
ところが、一人の豊中市議が払い下げ価格に疑問を持ち、それを朝日新聞がとりあげた事で事態は一変する。
風向きが変わると関係者はいっせいに、知らぬ存ぜぬを決め込み逃げ始める
具体的な証拠や証言が出てくると、妻が、夫が、担当者がと言って責任逃れをする。
気が付けば、残されたのは森友学園の籠池理事長ただ一人。うさん臭さも手伝って、お前が悪いと集中砲火を浴びる。まあ、不徳のいたす所もあるけどね。
小学校建設は絶望となり、多額の負債を抱え、応援してくれていた知事からは告発するぞと脅される始末。
このまま籠池一人に全ての罪を被せ、私たちは真っ白ですと幕引き出来るのかどうかが、今の段階だ。

これぞ、「不道徳教育」の教材にはもってこい。
道徳を説く人間ほど実は不道徳、というのは昔からだけどね。

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コメント

名誉校長になったこと自体が「関係した」ことになるはずだと思うけどなあ。
パン屋は愛郷的でないというのは職業差別じゃないか。

佐平次様
安倍晋三が水戸黄門なら、昭恵夫人は印籠、一心同体です。安倍晋三記念小学校だから夫人が名誉校長になった。関係者どころじゃなくて主役です。
パン屋の件、文科省の小役人が考えそうな事ですね。倫理観ゼロです。

道徳教育なら「井戸の茶碗」や「柳田格之進」を聞かせた方がいいのでは。

YOO様
確かに両方とも道徳の教材になりそうです。「井戸の茶碗」は元は講談を人情噺にしたものですし、「柳田格之進」も同様とされています。講談には武士道や儒教、道徳を説く演目が多いのですが、落語はその反対で道徳に反する噺が多いですね。

間違えました。まず役人や政治家に聴かせなくてはいけませんね。

YOO様
憲法では公務員は一部の奉仕者であってはならず、全体の奉仕者でなくてはならないと規定されています。先ずはここから教育すべきでしょう。

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