【都議選】安倍政権と小池知事の狙いは大阪府議会モデル
都議選が始まった。近ごろの選挙は期日前投票が増えてしまった関係から、公示前までに選挙運動を済ませなくてはいけないらしい。
メディアは、盛んに都議選の争点を「都民ファーストvs.自民党」の戦いとして煽っているが、果してどうだろうか。
私には、それ自体が既に政権の思惑に乗ったものとしか見えない。
小池知事の頭の中にあるのは、恐らく大阪府議会がモデルになってるのではなかろうか。つまり知事が第1党の党首を兼ね、公明党を引き込んで議会の過半数を握る。そうすれば、議会は知事の思うままだ。
併せて、小うるさい野党を少数に追い込むか、出来れば都議会から消滅させる。
これが、小池知事の思い描く見取り図だろう。
では、その大阪都議会はどうなっているだろうか。
大阪府知事 松井一郎(日本維新の会代表、大阪維新の会代表)
<大阪府議会>(2016年7月25日現在)
大阪維新の会 42人
自由民主党・無所属 25人
公明党 15人
日本共産党 3人
民進党 1人
無所属 1人
欠員 2人
------------------------
定数 88人(過半数 45人)
この形が、知事は松井→小池
第1党は 大阪維新→都民ファースト
に変われば、小池知事にとり都議会選挙後の最も望ましい構成になる。
それは政権の思惑とも合致する。
これで国政での野党共闘がご破算にでもなれば、もう願ったり叶ったりだ。
将来、都民ファーストが国政に進出したらどうなるか。
これも日本維新という立派なお手本がある。自民党批判の受け皿になりながら、国会では政権与党と歩調を合わせる。
特に安倍首相が目標としている憲法改正では、いずれも改憲勢力となって推進側に立つことになるだろう。
そりゃ、都議会や府議会では自民党と摩擦があるだろうが、そんなもの政権からすれば所詮はコップの中の嵐。
せいぜい、安倍首相の掌の上で踊って貰えばいい。
メディアの「都民ファーストvs.自民党の対決」なんて宣伝に惑わされず、投票には冷静な判断が必要だろう。
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