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2017/06/25

豊田真由子議員の暴力に対する河村建夫元官房長官の発言を検証する

3日前の事がらであり、本人が発言を取り消してはいるが、自民党の幹部の発言として看過できない内容を含んでいるので、改めて検証してみたい。
以下は、6月22日付産経com.の記事から引用。

【自民党の河村建夫元官房長官は22日、秘書への暴力行為などが報じられた豊田真由子衆院議員(埼玉4区)について「かわいそうだ。男性の衆院議員なら、あんなのはいっぱいいる。気持ちは分かる」と述べ、擁護した。官邸で記者団に述べた。暴力行為を容認するかのような発言として批判を浴びる可能性がある。
河村氏は、豊田氏の政策秘書だった男性が暴力行為を受けた場面の音声を録音していたとされることについて問題視。「録音して(週刊誌に)持ち込むなんてあり得ない。いくらパワハラがあったとしても、選挙をやる者なら怒る」と語った。】

先ず、河村は真田が「かわいそうだ」と語っている。
人間があることに「かわいそう」と思うのは、辞書によれば次のような場合だ。
「弱い立場にあるものに対して同情を寄せ,その不幸な状況から救ってやりたいと思うさま。」(大辞林)
つまり河村建夫は、弱い立場にいる豊田真由子に同情を寄せ、その不幸を救ってあげたいという心境にあったということだ。

次に、「男性の衆院議員なら、あんなのはいっぱいいる。」と発言している。どうやら河村の周囲の議員(恐らくは党内の同僚議員を指していると思われるが)には、同様の行為を行っている人が沢山いるらしい。
こいいうのを「語るに落ちる」と言うのだ。

「気持ちは分かる」という言い方も、通常は「自分がもし同じ立場だったら、同じ事をしただろう」という場合に使われる。
どうやら、河村自身も前記の「いっぱいいる」の中に含まれているようだ。

最後の「録音して(週刊誌に)持ち込むなんてあり得ない。いくらパワハラがあったとしても、選挙をやる者なら怒る」という発言では、被害者は豊田真由子の方であって、訴えた元秘書の方が加害者だと言わんばかりの発言だ。
河村が言うように、議員の秘書に対する暴力や暴言などといったものはザラであり、通常はそれに耐えるか、あるいは黙って辞めて行くのかも知れない。しかし今回のケースは、被害を受けた側が証拠をもってマスコミに伝え、被害届を出さざるを得ないほど、あまりに酷い内容だったと考えるべきだろう。

問題にすべきは、河村建夫の人権感覚だ。彼は官房長官を務めたほどの自民党幹部である。
こういう人物が、人を人とも思えぬような所業に同情を寄せ、被害者を非難するような感覚の持ち主であることこそが、問題なのだ。
こうした人権を無視し、個人の尊厳を平気で傷つける姿勢こそが、今の自民党の姿勢を示していると思う。

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コメント

私は豊田議員のヒステリーよりも河村発言の方が重大な問題を孕んでいると思いました。
これぞ自民党のヤクザ体質です。

佐平次様
河村建夫の発言の底にあるのは、人を人と思わぬ人権無視の思想であり、普段から国民に対しても同様の態度で臨んでいるのでしょう。
こういう人物が推進した共謀罪に、いよいよ恐ろしさを感じます。

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