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2017/08/16

夢一夜「一之輔・夢丸二人会」(2017/8/15)

「真夏の夢一夜~一之輔・夢丸二人会~」

日時:2017年8月15日(火)18:45
会場:日本橋社会教育会館ホール
<   番組   >
前座・春風亭きいち『湯屋番』
三笑亭夢丸『旅行日記』
春風亭一之輔『藪入り』
~仲入り~
春風亭一之輔『代書屋』
三笑亭夢丸『小桜』

9年目をむかえたこの会。
お盆の日に開催ということで「真夏の夢一夜」と銘打った「一之輔・夢丸二人会」、4席の演目を創作落語(既に古典になりつつあるものも含め)で揃えた。
趣向でこうなったのか、結果としてこうなったのかは分からない。

きいち『湯屋番』
才気走った前座だと思ったら、一之輔の弟子だ。納得。

夢丸『旅行日記』
紙切りの初代林家正楽の新作で、5代目今輔の十八番。
最近では昨年亡くなった柳家喜多八が得意としていて、寄席の浅い出番などでよく掛けていた。
この宿の料理が美味いからと友人を連れて来たは良いが、5年前のは死んだ鶏を、3年前のは豚コレラで死んだ豚を料理したものだと宿の主から聞かされビックリ仰天。友人が即刻ここを出ようというので理由を訊くと、奥の部屋でこの家の婆さんが患って唸っていたで、サゲ。
夢丸の高座は、宿の主人のトボケタ味わいが出ていて、テンポも良かった。

一之輔『藪入り』
明治期に初代小せんが作った『鼠の懸賞』を、3代目金馬が人情噺風に改作し今の形になった。
アタシはどうも儒教色や宗教色の強い噺は苦手で、このネタをあまり好まない。
一之輔の高座は、そうした色を薄くしていたし、お涙頂戴風な箇所も軽く流していて、良かった。
この日も膝の痛みの関係で釈台を置いての高座だったが、使っているのが釈台だけに、段々「板についてきた」ようだ。

一之輔『代書屋』
4代目桂米團治の昭和10年の作。
2日続けて同じネタ、この人にはよくあることだが、少し内容を変えていた。前日あれだけ受けていたのだが、男の職歴を一つ増やしていたのと、代書屋が小岩の出身であることが付加されていた。
このネタは釈台が合うので、今後も各所で演じられるだろう。

夢丸『小桜』
初代夢丸の「夢丸新江戸噺」で、公募から選ばれた作品。当代は今年ネタ下ろしした様だ。
道楽がこうじて勘当になった若旦那。通い詰めた相手の花魁・小桜、今は亡くなっていて幽霊になっているが、その幽霊と所帯を持つことになる。
若旦那は店の金を使い込んでいて、借金が返せれば勘当は解かれるのだ。
ある日、身投げしようとする娘を助けると謝礼が貰えた。これで金を貯めようと、幽霊の小桜の力を借りて、せっせと身投げを見つけては謝礼をせしめる。
もう少しで借金が返せるところまで来たが、今度の相手は金がなくて身投げしようという男。仕方なく、若旦那は有り金をはたいて男に渡してしまう。
その事が本家に伝わり、無事勘当が解けるが、幽霊の小桜は去っていってしまう。
熱演だったが、もう少し語りに情緒が欲しいと思った。

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コメント

「代書屋」と釈台とのご指摘、気づきませんでした。
前座の評に「才気走る」とあり、師匠の影響かというような記述が・・・
才気走るといえば、代表格は談志で、好き嫌いはそこで分かれましょうが、
一之輔の場合、どこか洗練されているので受け入れられるんだろうと思います。

福様
『代書』で見台を効果的に使ったのは3代目春団治で、本当に机の上で字を書いているように見えました。枝雀の筆の動かし方が乱暴だと、春団治が注意したエピソードが残っています。
一之輔が2日続けて代書屋を演じたのも、釈台のためかと思いました。

一之輔をもう少し聴いておかないと、と思いつつ、、。

佐平次様
一之輔は先が長いですから。
それより今聴いておかないとという噺家を土曜日に聴きにいきます。

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