テアトル・エコー「八月の人魚たち」(2017/8/30)
テアトル・エコー公演153「八月の人魚たち」
日時:2017年8月30日(水)14時
会場:恵比寿エコー劇場
作:J・ジョーンズ、N・ホープ、J・ウーテン
翻訳:鈴木小百合
演出:酒井洋子
< キャスト >
森澤早苗:シェリー/永遠のチーム・キャプテン
杉村理加:レクシー/男漁りのイヴェントプランナー
薬師寺種子:ダイナ/男勝りの弁護士
重田千穂子:バーナデット/家族問題を抱える公立小学校教師
渡辺真砂子:ジェリー・ニール/天真爛漫な元修道女
毎回、肩の凝らないコメディで楽しませてくれるテアトル・エコーの芝居。
今回は米国のトリオ作家(珍しい!)の作品の舞台化で、劇団の看板女優たちが顔を揃えた。
かつて大学の水泳部のチームメイトだった5人の女性。卒業後はそれぞれの道、それぞれの人生を歩んでいるが、毎年8月には海辺にあるコテージに集まることにしている。
水泳部の監督の息子と結婚し、今でも仲間のキャプテンであるシェリー
男性より仕事の敏腕弁護士でリッチな生活を送るダイナ
3年周期で夫を取り換えては美容整形で若さを保つレクシー
家族に深刻な問題を抱えながらいつも明るくふるまう教員のバーナデット
修道女だったがシングルマザーになって皆を驚かせる天真爛漫なジェリー・ニール
彼女たちの44歳から77歳までの再会を通して、互いが抱える様々な人生の問題を、互いの友情とチームワークで乗り越えて行くという人生賛歌の物語。
舞台の小気味よい会話の応酬で客席は笑いに包まれるが、中年から老年にかけて女性たちが抱える問題の普遍性も明らかにされてゆき、とても良く出来た作品に仕上がっている。
いまトランプ政権で顕在化しているエスタブリッシュメントに対する南部の人々の反発も、チラッと顔をのぞかせていて興味深い。
何より5人の女優たちの個性溢れる演技に注目。
特に我々男性(私だけか?)にとっては、杉村理加のダイナマイト・バディに目が離せない。
公演は9月5日まで。
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