『蒲田行進曲』 '(2017/11/23)
“STRAYDOG”番外公演『蒲田行進曲』
日時:2017年11月23日(祝)14時マチネ
会場:明石スタジオ
作:つかこうへい
演出:森岡利行
< キャスト >
階戸瑠李:小夏
流コウキ:銀四郎
外村海:安次
大江裕斗:監督
中野克馬:マコト
新井心也:橘
佐藤仁:若旦那
山田奈保 亀田彩香 高島芽衣 宮下涼太:アンサンブル
ストーリー
東映京都撮影所は、大作「新撰組」の撮影に沸いていた。
最大の見せ場は、土方歳三に斬られた役者が大階段から転がり落ちる「階段落ち」シーンで、名もない大部屋俳優にとって一世一代の晴れ舞台。但し、良くて重体、悪くすれば死に至る。
この撮影で土方歳三役でその主役を張るのは銀四郎で、彼には自分を「銀ちゃん」と呼んで慕うヤスという大部屋役者がついていた。
銀四郎の恋人である盛りに過ぎた女優・小夏が妊娠したと聞かされ、彼は出世のために小夏をヤスに押し付けたのだ。
二人は結婚して、妻の腹の中にいるのが銀四郎の子だと知りながら、夫となったヤスは大部屋として危険な役をこなしてお産の費用を出そうとする。結婚してからも銀ちゃんに惚れ込んでいた小夏の心は、子供の父親として頑張るヤスへと次第に移って行く。
やがて映画の撮影が進み、ヤスは銀四郎に斬られて階段から落ちる役は自分しかないと思い立ち、「階段落ち」を演じる。
祈る様な気持ちで待つ小夏・・・・。
映画が大ヒットしたので、観た方も多いと思う。
蒲田行進曲というタイトルにも拘わらず、物語は松竹蒲田撮影所ではなく東映京都撮影所だ。
つかこうへいの作による舞台も大当たりして今や伝説的な扱いになっている。
舞台を見損なってしまったので、今回いい機会と思いこの公演に出かけた次第。
感想は、ウ~~ンだ。
台本がそうなのか、演出なのかは分からないが、役者たちがやたら大声で怒鳴るセリフが続く。
そのためか、主役級の男の役者たちの声が嗄れてしまっていた。そこを無理して更に大声を出そうとするから余計に声が嗄れたり裏返ったりする。
これではセリフを通して役の感情が伝わらない。
小夏を演じた女優も殺陣のシーンは動きが綺麗で良かったが、いかんせん若過ぎる。30歳を過ぎた落ち目の女優の哀れさを表現するには無理がある。
若い役者さんたちが一生懸命に演じているという熱意だけは伝わってきた。
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