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2017/11/01

#592落語研究会(2017/10/31)

第592回「落語研究会」
日時:2017年10月31日(火)18時30分
会場:国立劇場 小劇場
<  番組  >
立川志の八『悋気の独楽』
三遊亭ときん『ねぎまの殿様』
柳家さん喬『うどん屋』
~仲入り~
立川生志『短命』
三遊亭小遊三『つき馬』

色々な落語会に参加しているが、なぜか落語研究会だけは今までご縁がなかった。
今回、ある方のご厚意で初めて鑑賞することができた。

数ある落語会のなかでも最も格式の高い伝統ある落語研究会だが、今回の印象だけで言わせてもらえば、会の趣旨や方向性が良く分からなかったというのが率直な感想だ。
出演者の顔ぶれも、落語研究会の出演者として相応しいのかどうか。
まあ、こんな生意気なことを言うと、会の常連さんにお叱りを受けるかも知れないが、他の会ではない、天下の落語研究会である。

他に気付いたことをいくつか。
小劇場は落語の会場としては、使い勝手がわるそうだ。会場も散漫になる気がした。
演者の交代時間が必要以上に空いていて、これが全体の流れを悪くしてのでは。他の会と同様に、前方が下りたら次の出囃子が鳴るようにした方が良いと思うのだが。

音楽と同様に、落語もリズムが肝心だ。リズムが悪いといくら熱演しても観客に響かない。

以下、短い感想を。

志の八『悋気の独楽』
入門17年で11月1日でようやく真打昇進とのこと。この日が二ツ目最後の高座と。
他の協会に比べ立川は昇進が遅いと言っていたが、この日の高座を見る限りでは実力相応だ。
お上さんが定吉に、お茶の中に嘘をつくと血を吐いて死ぬ物を入れたと脅して白状させるという改変は、この噺の風味を壊している。
定吉が女中の容貌をどうのこうのと言う場面も余計だ。

ときん『ねぎまの殿様』
悪い出来では無かったが、寄席で演じるのとこの会場で演じるのでは客の反応が違うことに戸惑っている様子だった。
珍しいネタなので、これからも磨いていって欲しい。

さん喬『うどん屋』
弟子の喬太郎ではこのネタは何度も聴いているが、さん喬では初めて。
一口で言うと、不出来だった。
酔っぱらいの男が婚礼の模様を語る時のリズムが悪い。途中で「へへへ」とか「ハハハ」とか余計なものを挟むので、流れが止まってしまう。
「酔い覚めの水千両と値が決まり」という言葉がスーッと出て来なかったり、二度繰り返すセリフが前と違っていたり、さん喬らしからぬ高座だった。

生志『短命』
この日一番受けていたのがこの人。
察しの悪い男に暗示をかける隠居が、次第に興奮してゆく模様が可笑しかった。
手慣れたネタとはいえ、上手いもんだ。

小遊三『つき馬』
勘定を踏み倒す男のセリフのリズムが悪い。妓夫太郎に口を挟ませぬように、男のセリフは切れ目なく流れるように語らないといけない。
後半の妓夫太郎と早桶屋の主との珍妙な掛け合いで持ち直したが、肝心の前半は感心しなかった。

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コメント

小満ん独演会を末廣亭で堪能したら落語研究会に行く元気がなくなりました。
このニ三年、とみにこの会の魅力がなくなっています。

佐平次様
一度だけで何とも言えませんが、会場全体に覇気が薄い感じがしました。
途中退席するのも気になりました。

小満んのトリのときはいつも何人かその前で退席します。
出演者の間があくのはテレビ録画のためだそうです。

佐平次様
つまり、TV収録がメインで、その序にお客に見せて上げると言う趣旨でしょうか。
ライブ収録なら、もっと観客本位であっても良さそうな気もするのですが。

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