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2017/12/05

四の日昼席(2017/12/4)

「四の日昼席」
日時:2017/12/04(月)13時
会場:スタジオフォー
<  番組  >
桂やまと『夢の酒』
古今亭文菊『金明竹』
隅田川馬石『干物箱』
~仲入り~
初音家左橋『締込み』
古今亭駒次『アンニョン・サンヒョク』

地域寄席って、どの位あるんだろう。アタシが行ったことがあるだけで20は超えているが、都内だけでもその10倍はあるのだろう。もっとかな?
客の人数も様々で、10名程度から多い所では100名を超すケースもあった。20-50名といった人数が平均的だったと思う。
参加者のほとんどが常連さんでお互い顔見知りなので、あまり少人数の会に行くと、「あの人誰?」状態になってしまう。「どちらから?」とか「この会、なんで知りました?」という質問を受けたり、終わると「いかがでしたか?」と感想を訊かれたリする。そういう会には二度と行かない。

「四の日昼席」は今回が二度目で、毎月4日に定期的に開催しているようだ。
会場のスタジオフォーは、他にも若手中心の落語会を定期開催している。
出演者もレギュラー制をとっているようで、前回も確か同じメンバーだった様に記憶している。駒次だけが二つ目で他は真打ばかりだが、その駒次も来秋には真打に昇進する。
前座を置かず、この日の様にサラクチでいきなり真打が出てくるのが特長だ。
客席はほど良い笑いに包まれ、とても良い雰囲気だった。

やまと『夢の酒』
久々だ。前に来た時はこの人だけ出ていなかった。
鼓が得意の様で、今行われている立花家橘之助襲名興行での鼓は、やまとが担当しているとのこと。そのため、連日寄席に出ているようだ。
マクラ先代小さんに上手くなったと褒められた夢を見たと言っていたが、確かに上手くなった。
一つ一つの語りや仕草が丁寧で分かり易い。夢に嫉妬する若旦那の女房のリアクションも良く出来ていた。
それに、この人の顔がいい。いかにも噺家向きである。

文菊『金明竹』
本題の前に、店番の与太郎の所に傘、猫、主人を借りに来るという『骨皮』を入れていた。本来は別々のネタだったが、3代目金馬からこの型にしたようだ。
見せ場は道具七品の口上で、これに対する店主の女房の当惑ぶりだ。道具屋の女房だけに分からないとも言えず、戻ってきた主人に珍妙な説明をすることになる。
文菊らしい丁寧な高座で、女房の表情変化が巧み。

馬石『干物箱』
マクラでたっぷりと福岡マラソンの解説。ランナーの走り分けをアクションで示したが、この人がやると何となくユーモラスだ。
金の為とはいえ、女に会いに行く若旦那の身代わりをせねばならない善公は辛い。二階で気が緩んだ善公が、若旦那と花魁との出会いを妄想する所を見せ場に楽しく演じて見せた。

左橋『締込み』
会の中心はこの人で、終演後は出口で観客一人一人に挨拶していた。
風呂敷包みを見ただけで女房の浮気を疑うんだから、この亭主はよほどの焼き餅焼きなのか、はたまたお福がよほど艶っぽいのか。
お決まりの「ウンか出刃か、ウン出刃か」から始まっての痴話喧嘩。止めに入る泥棒と亭主との珍妙なやりとりから、珍しく最後のサゲまでを演じた。
この人が演じると、泥棒まで品良く見えてくる。

駒次『アンニョン・サンヒョク』
韓流ドラマがテーマなので、関心のない当方にとってはチンプンカンプンだったが、ストーリの荒唐無稽さは理解できた。
タイトルの中のサンヒョクは人気ドラマの役名でもあり、人気韓流スターの名前でもあるので、どちらを指しているかは不明だ。
ネタはとにかく面白かった。
この人の新作しか聴いたことがないが、語り口からすれば古典でも十分に行けると思うが。

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コメント

文菊は真打ち御披露目の池袋で『子別れ』を演じたとき、「若いのに(見た目じゃなく、語り口等が)年寄り臭いと言われる」と嘆いていたのが印象に残っています。
『金名竹』で女房が上方の早口でまくしたてる商人言葉に当惑し、それでも理解しようと努める微苦笑のような表情。
これは喬様がうまいんですが、文菊もよかったようですね。

夕べ夜中に聴いた志ん生の「金名竹」は「骨皮」だけでした。肉なし。

福様
文菊は古典を改変したりクスグリをいれたりせず、真っ直ぐに演じる本格派です。
学校の先輩である故喜多八から、もっと客の横っ面を張るように演じろとアドバイスがあったそうですが、迫力も出てきました。
楽しみな存在です。

佐平次様
志ん生が前半で切るのは、関西弁で早口に言い立てる箇所が苦手だったのだと思います。喋りのリズムが合わなかったのでしょう。

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