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2018/01/22

花形演芸会(2018/1/21)

第464回『花形演芸会」
日時:2018年1月21日(日)13時
会場:国立演芸場
<  番組  >
前座・柳亭市若『出来心』
柳亭市弥『湯屋番』
台所おさん『猫と金魚』
シルヴプレ『パントマイム劇場』       
桂吉坊『高津の富』
      ―仲入り―
ゲスト・柳家花緑『時そば』
宮田陽・昇『漫才』
瀧川鯉橋『井戸の茶碗』

電車に乗ってると色んな会話に出会う。
「ねえ、次はナイコウチョウだって」。はてそんな名前の駅あったかな?と駅名を見てみたら「内幸町(うちさいわいちょう)」。
「この電車、変な駅があるな、ザッショクだってよ」。違いますよ、「雑色(ぞうしき)」ですよ。
そこいくと地下鉄有楽町線はいい。「桜田門」(警視庁)の次が「永田町」(最高裁)と、順にいってる。
その最高裁の直ぐ隣にある国立演芸場へは、今年初だ。

市弥『湯屋番』
久々だったが、あまり変わらない。
セコウケしようとせず、もっと真っ直ぐに演じたらどうか。

おさん『猫と金魚』
変な名前だと思ったら、先代小さんの発案だったようだ。昔、台所で働く女中を「おさんどん」(アタシも憶えている)と言っていたところから名付けたようだが、今まで誰も名乗らなかった。そこを敢えて名乗ったのだから、人物も変わっているんだろう。
芸風も変わってる。表現の仕方が難しいが、どこまで本気でどこまでが惚けているのか分からない。
2代目権太楼の作で、亡くなった円蔵が十八番としていたネタだが、おさんの惚けた味と程よくマッチしていた。

シルヴプレ『パントマイム劇場』       
初見、柴崎岳史と堀江のぞみという男女のデュオ。
どこかの宗教団体のような二人とも白装束。柴崎の方はちょっとアブナイ中年風、堀江は清楚な感じだ。
二人のパントマイムは、コミカルというより詩的で洒落ている。
後半はスタンドマイクを使って「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のパロディを演じていた。
演芸会には異色の芸だが、客席の反応もよく、初舞台としては成功したのでは。

吉坊『高津の富』
東京では『宿屋の富』、富籤の神社も湯島天神だったり、椙森稲荷だったりと演者によって異なる。
『高津の富』の見せ所は3ヶ所。
・貧しい泊り客が鳥取の大金持ちだと大ぼらを吹き、なけなしの1分で富籤を買わされる場面
・高津の富籤の会場で、二番富の五百両を当たると信じ込んだ男の妄想話で、周囲が振り回される場面
・富籤を買わされた男が、会場で千両が当たり歓喜する場面
吉坊の高座は、それぞれの場面を丁寧に演じていて好演だったが、全体にメリハリというかインパクトに欠けている様に感じた。
上方なら枝雀、東京なら談志、の様なアクの強さがこのネタには必要なのかも知れない。

ゲストの花緑はいいでしょう。

陽・昇『漫才』
東京の現役の中ではこの二人が一番面白いと思っている。
ネタをちゃんと仕込んでおり、計算された芸だ。
ボケ役の顔がいかにも漫才師らしいのと、ツッコミ役の訥々とした受けの組合せが良い。
審査員の方、金賞をあげて。

鯉橋『井戸の茶碗』
古典をきっちりと演じる芸協期待の若手。
千代田卜斎が若く見えてしまうのと、細かな言い間違いはあったが、清兵衛や作左衛門の人物は良く描かれていたし、何より奇を衒わない真っ直ぐな高座は好感が持てる。

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コメント

NHKの番組でわん丈が「今やイケメン落語家ブーム、私は属してないが」と言っていましたが、ウエンツこと市弥はその代表格です。芸いまだし、でしょうか。
『湯屋番』は甘美な空想に酔ういい気な若旦那をどれだけ親近感のあるものに描けるかが大事ですが、最近の文菊の高座は秀逸でした。文菊調でもいうようなものを確立し、見事に若旦那を演じました。

福様
『湯屋番』の若旦那は遊び人なので、番台で妄想する場面でもその風情が必要です。そこを抜かすと、ただキャーキャー騒いでいるとしか見えません。文菊ならきっとピッタリでしょう。

やっぱり出かけないといけない、そう自戒しました。

佐平次様
花形は普段寄席では見られない芸人に出会えるという楽しみがあります。今回でいえばパントマイムが良かったです。

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