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2018/03/10

「トラキン会談」発表の日に、国立3月上席(2018/3/9)

国立演芸場3月上席・9日目
<  番組  >
柳家圭花『強情灸』
柳家小せん『河豚鍋』
めおと楽団ジキジキ『音曲漫才』
三遊亭歌奴『佐野山』
桂藤兵衛『粗忽の釘』
─仲入り─
ホームラン『漫才』
柳亭燕路『くしゃみ講釈』
ダーク広和『奇術』
桂南喬『妾馬』

国立演芸場の今月上席は落語協会の芝居。
ちょいと渋めだが魅力のある顔づけに魅かれて出向く。
団体客がいたようで金曜日の昼間にもかかわらず満席、なんで分かったかというとアタシが最後の1枚だったからだ。
団体の中にはワイワイガヤガヤと周囲に迷惑をかけるケースもあるが、この日の人たちはとてもマナーが良くて感心した。

トラさんとキンさんの「トラキン会談」が行われるようだ。似た者同士で意外に意気投合するかもしれない。
トラ「キンさんよー、もういい加減に核だのミサイルだのよした方がいんじゃねえか」
キン「じゃトラさん、いっそのこと、お互いに核もミサイルもやめっこしようじゃねえか」
となるかどうか、まあ期待して見てましょ。

圭花『強情灸』
客席の反応は良くなかったが、語りはしっかりしていて悪くなかった。
ただ、肝心の灸をすえる腕の位置が変だ。もっと二の腕を高く上げて着物がずれてこないようにすべきだろう。

小せん『河豚鍋』
登場してくるだけで客席の雰囲気が変わる。さすがは真打。
河豚を上方では鉄砲という。理由はどちらも「たま(弾)に当たる」とマクラを振ってネタに。
この人は料理の食べ方が上手い。塩辛を実に旨そうに食うし、鍋料理の河豚を口に入れる所では、口から湯気が見えそうだ。

ジキジキ『音曲漫才』
初見。
本人たちも言ってたが、近ごろ楽器を持った漫才が少なくなった。というよりは絶滅に近い。このコンビは極めて貴重な存在と言える。
歌も楽器演奏も実に結構。会場がパーッと明るくなる。
「浦和」と名が付く駅が7つも8つもあるのに、なぜか「浦和市」がない、言われてみればその通りだ。
♪うらわ、うらわ、うらうらで・・・♪

歌奴『佐野山』
十八番中の十八番、ここ最近ではこの人のこれ以外にネタを聴いたことがない。
客席は大受けだった。

藤兵衛『粗忽の釘』
粗忽な男が壁に打ち込んだ釘の事で隣家を訪れるが、煙草をすいお茶を飲みながら女房との馴れ初めを語って家に戻ってくる。
女房から何しに行ったのよと叱られ再び隣家を訪れるが、さっきの続きから始めるので、隣家の主から「あんた、その話はもういいよ」と言われてしまう。
粗忽のここまでくれば芸だね。

ホームラン『漫才』
この日は勘太郎がTVの戦隊ものの主題歌を次々唄って笑いを取っていたが、たにしが終り頃になって藤木孝の「ツイストNo.1」や「24000のキッス」を唄うと客席から盛大な拍手。やっぱりリーダーだね。
振り返ってみると、ここ10年位でも寄席に出る漫才師の顔ぶれが随分と変わってしまった。
当時の人気の漫才師の多くが亡くなったり老齢化したり、あるいは健康上の理由やコンビ解消などの理由で見なくなってしまった人が多い。
落語に比べて長く続けることが難しいのかも知れない。

燕路『くしゃみ講釈』
短い時間に手際よくまとめたのは、さすがだ。
八百屋の店頭でののぞきカラクリを語る場面や、講釈師が唐辛子をぶった煙にむせびながら講談を語る場面といった見せ場は、きちんと演じていた。

ダーク広和『奇術』
服装は派手になったが、肝心の奇術は相変わらず地味。

南喬『妾馬』
言動は荒っぽいが母親や妹思い、博打と酒好きで涙もろい。そしてちょいと粋だ。このネタに登場する八五郎は江戸っ子の典型、というよりは理想像かも知れない。
南喬の高座は八五郎の人間像をくっきりと描いていて良い出来だった。

期待通りの国立上席だった。

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コメント

たしかに地味目な顔付けなのでチケットを買わなかったのですが、こうして読んでいると魅力的な寄席ですね。
ホームランも好きです。

投稿: 佐平次 | 2018/03/11 11:08

佐平次様
中堅の実力派が顔を揃えて、充実の番組でした。
寄席らしい寄席です。

投稿: ほめ・く | 2018/03/11 18:28

渋いけれどもハズレのない顔付けですね。
国立はチョイト敷居が高いかな。
3月15日迄は残業続きなもので(職業バレバレ)、鈴本下席の昼席を検討中です。

投稿: 蚤とり侍 | 2018/03/11 23:40

蚤とり侍様
もしやお仕事はいま話題の・・・。
国立はだいたい顔づけは渋めが多いんですが、シニア料金が1300円なのが私たちには魅力です。
鈴本下席昼は顔づけが良いので楽しみですね。

投稿: ほめ・く | 2018/03/12 09:23

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