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2018/05/17

五代目小さん孫弟子五人会(2018/5/16)

「五代目小さん孫弟子五人会」
日時:2018年5月16日(水)18時45分
会場:内幸町ホール
<  番組  >
柳家小八『やかんなめ』
柳家甚語楼『本膳』
入船亭扇辰『藁人形』
~仲入り~
柳亭左龍『鹿政談』
柳家喬太郎『饅頭こわい(改)』

5代目小さんの17回忌に合わせて開かれた孫弟子5人による落語会。顔ぶれの割にはハコが小さい。

下手な前座は省略。

小八『やかんなめ』
亡くなった喜多八の唯一の弟子、真打昇進時に師匠の前名を襲名。
師匠は徹底した放任主義だったようで、前座の時にも自宅に通うことがなく、教わることも無かった。
師匠の死後、小三治門下に移籍したが、今の師匠は喜多八とは正反対なので、真打になってから本格的な修業を始めていると言っていた。
ネタは喜多八の十八番で、トボケタ味わいや脇役のべく内を上手く使っている辺りは、やはり師匠の芸風を継いでいるなと思った。

甚語楼『本膳』
ある村で庄屋の家に村人がこぞってお祝いを贈ったところ、お返しに料理の招致があった。聞けば本膳だという。誰も本膳の礼式を知らないので村の医者宅を訪れると、それなら自分の真似をしろと告げる。
本膳が来ると村人たちは医者の一挙いっとうそくをそのまま真似る。医者がしくじると村人が一斉にその真似をするので、あきれた医者が隣の村人にいい加減にしろと肘でついて知らせる、つかれた村人は訳が分からず次の村人を肘でつき、順送りになって最後の村人、肘で突こうにも相手がいない。
「先生さまぁ、この礼式はどこへやるだ?」でサゲ。
やや精彩を欠いた印象を受けたのは、体調でも悪かったか。

扇辰『藁人形』
噺のテンポ、セリフの間、人物の演じ分け、いずれを採っても申し分のない完成度の高さだ。1席1席を大事に丁寧に演じる点では扇辰は最右翼といえる。その分ネタを絞っているので、同じ噺を繰り返し聴くことになる。
この辺りは一長一短である。

左龍『鹿政談』
左龍のしっかりとした語り口は説得力があり、こういうネタにはピッタリだ。
特に白洲の裁きの場面は良く出来ていて、好演。
将来、さん喬の名はこの人が継ぐのではなかろうか。

喬太郎『饅頭こわい(改)』
昼間『たいこどんどん』の舞台を務めての登場ということで、前方の左龍が言っていた通り、やつれた印象だ。高座に上がっただけで、客席から笑いが起こる。
ネタは途中までは通常通りだったが、やがて登場人物全員が自分の怖いものが原因で死んで行くという、ホラーの様な展開。そのためタイトルを『饅頭こわい(改)』とした。
展開に些か無理があり、改作としてあまり成功したとは言い難いが、帯を解いて蛇に見立て、その蛇に巻かれて死んでゆく演じ方は、まるで芝居の様だった。
サゲは、饅頭が恐い男、実は本当に怖いのはモナカだったというもの。

小さんが亡くなって16年、それに孫弟子ともなれば、あまり思い出も無かったようだ。

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コメント

扇辰もしばらくご無沙汰です。
豪華メンバーでしたね。

佐平次様
私も扇辰は久しぶりでした。この顔ぶれで定員180名の会場はちと贅沢です。

小八は元ろべえですね。「やかんなめ」は文菊もうまいが、やはり、小三治、喜多八の後継ぎとしては磨きをかけていってほしいもの。
二つ目時代は、秀才の二枚目のため、もっとアクとか泥臭さを獲得したらいいのに、と思っておりました。

福様
小八はスマートな風貌で、もう少し自分を崩した方が良いと思いました。
喜多八の唯一の後継者として期待したいです。

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