« 五代目小さん孫弟子五人会(2018/5/16) | トップページ | 5月文楽公演第二部「彦山権現誓助剣」(2018/5/21) »

2018/05/19

柳亭こみち真打昇進披露公演(2018/5/18)

研精会OB連落語会「柳亭こみち真打昇進披露公演」
日時:2018年5月18日(金)18:30
会場:日本橋劇場
<  番組  >
前座・柳家小ごと『道灌』
春風亭一之輔『寄合酒』
柳家三三『夏泥』
柳亭燕路『鹿政談』
~仲入り~
『口上』下手より司会の志ん吉、夢丸、一之輔、こみち、燕路、三三、扇辰
入船亭扇辰『権兵衛狸』
柳亭こみち『七段目』

柳亭こみち、昨年昇進してるので今さら昇進披露でもあるまいと。だが、この日は研精会OB連としての会なので、出演者は師匠の燕路を除けば全員が研精会出身者だ。
人気者が顔を揃えてとあってか、2階席まで一杯の入り。

落語家の数が東西で1000人になったそうだ。喬太郎じゃないが「そんなに要らないでしょ」。
春先になると入門希望者が増えるようで、まさか受験に落ちたからとか、内定を取れなかったからとか、そんな理由で入門してくるじゃないんだろうね。
落語家は好きだからといって勤まるような商売じゃない。
前座の段階である程度将来が見通せる。ダメな人はダメなんだ。無理に続けるのは本人にとって不幸だし、聴かされるこっちも不幸だ。
師匠方も適性をみて、弟子に採るかどうか判断して欲しい。

一之輔『寄合酒』
テンポが良い。この噺を無駄に時間をかけてダラダラと演るのがいるが、あれは邪道。乾物屋と男との押し問答に一之輔らしさが出ていた。それにしてもこの乾物屋は災難だね、品物だけでなく女房まで盗まれてんだから。

三三『夏泥』
何かというと「さあ殺せ!」と脅して泥棒から金を巻き上げる男、しまいには「季節の変わり目に又来てくれ」だと、相当なワルだ。
さすが三三、短い時間だったが、気弱な泥棒を巧みに描いて好演。

燕路『鹿政談』
奈良の名物といえば、「大仏に、鹿の巻き筆、あられ酒、春日灯篭、町の早起き」。この中の「あられ酒」だが、かつては酒造といえば奈良が本場だったそうだ。それが伏見や灘にお株を奪われてしまい、今では酒を使った漬物の「奈良漬」にその名が残っていると、これは圓生のマクラの受け売り。やはりこのネタは圓生の極め付けだ。
燕路はマクラで、鹿が餌の煎餅を与えようとすると首を上下に振り、これが外国の観光客にはお辞儀をしていると評判が良い。でもあれは、鹿が早く餌を寄こせという催促なんだと言っていた。

『口上』
こみちは前座の頃から気働きの人だったようで、それは見ての通りだろう。
対照的な日大出身の一之輔、前座に言いつけて「あの真打を壊してこい!」と命令してみようかと、時事に絡めた毒舌。
扇辰はギターを弾きながら、「こみちの名前で出ています」を唄いあげた。
最後は司会の志ん吉が、「では皆さま、お手を拝借」と手拍子を始めようとして三三から叱られ、扇辰の手締めで終了。
各自、勝手な事を言っているようだったが、こみちに対する温かい気持ちは伝わった。

扇辰『権兵衛狸』
通常は権兵衛が狸を縛り上げて天井から吊るすと、そこの村人が現れ「狸汁にすべえ」お言うのを権兵衛が止めてという場面があるが、扇辰の高座はこの部分をカットし権兵衛一人だけで懲らしめの丸坊主にするという演じ方だった。
時間を短縮したかったのか、それとも扇辰の演りかたなんだろうか。

こみち『七段目』
芝居のセリフの啖呵が切れる、踊りの名手だけあって所作が綺麗だ。
鳴り物入りで、こみちの強みをたっぷり活かしての熱演だった。定吉のお軽が可愛い。

|

« 五代目小さん孫弟子五人会(2018/5/16) | トップページ | 5月文楽公演第二部「彦山権現誓助剣」(2018/5/21) »

寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

連日の落語三昧、羨ましい限りです。

鈴本でトリを務めている最中での披露公演は大変だったでしょうね。

投稿: 蚤とり侍 | 2018/05/20 06:15

蚤とり侍様
たまたま日程が重なっただけです。
こみちは昼夜のトリで大変だったでしょう。力を抜くことなく熱演でした。

投稿: ほめ・く | 2018/05/20 10:55

こみちは好きです。
健気な感じ、噺家にはいらないはずなのに、じょせいだからか、それがいい。
セクハラ?

投稿: 佐平次 | 2018/05/21 09:42

佐平次様
健気という事は他の出演者も口上の中で述べてました。
女流噺家の数は多いが、ママさんなのは彼女だけ。夫も漫才師なので子育てに苦労はあるでしょうが、頑張って欲しいです。

投稿: ほめ・く | 2018/05/21 11:26

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 五代目小さん孫弟子五人会(2018/5/16) | トップページ | 5月文楽公演第二部「彦山権現誓助剣」(2018/5/21) »