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2018/07/19

「白酒・兼好二人会」(2018/7/18)

第11回文京らくご会「白酒・兼好二人会」
日時:2018年7月18日(水)19時
会場:文京シビックホール 小ホール
<  番組  >
前座・三遊亭じゃんけん『大安売り』
桃月庵こはく『鰻屋』
桃月庵白酒『つる』
三遊亭兼好『お菊の皿(皿屋敷)』
~仲入り~
三遊亭兼好『三人旅』
桃月庵白酒『厩火事』

この会を主催する「オフィス10」は、毎月20回もの落語会を開催している。それも、なかの芸能小劇場や武蔵野芸能劇場といったローカルな会場での開催が多い。落語界の発展には相当な貢献をしているわけだ。

この二人の会だから、毒舌を交えたマクラを楽しみに来ている方も多いだろう。演者もその辺りは心得ていて、観客の期待に応えていた。
白酒が、近ごろは「暑い」という話題しか出ないと言っていたが、その通りだ。周囲の人が、池袋演芸場で炎天下並ぶのはキツイと言ってたが、熱中症にでもなったらシャレにならない。
兼好が、この時期に東京オリンピックをやるのは危険ではないかと言っていたが、私もかねがねそう思っていた、なぜ前回の東京五輪と同様の10月前後にしなかったのか。選手もそうだが、観客の健康問題もある。森だの小池だのには、そういう常識が無いんだろう。
白酒が亡くなった歌丸の報道に触れていたが、言いにくい事をズバッと言ってくれた。TVでコメンテーターが「本当に残念です」なんて、観たことも聴いたこともないくせにと、その通りだ。
どうも報道の仕方が「笑点」の番宣に利用しているようで不快だ。白酒は圓楽の楽屋の様子と対比させて皮肉っていた。

こはく『鰻屋』
出来の良し悪しは別にして、ここで二ツ目を使う理由が分からない。

白酒『つる』
隠居が、どうして「つる」の名前になったかを説明した後で照れる仕草が良い。八五郎だってこれがいい加減な話だと分かったんだろうが、とにかく他人の前でしゃべりたい欲求が抑えられない。落語の定番だ。
このネタでこれだけ爆笑させるのは、白酒しかおるまい。

兼好『お菊の皿(皿屋敷)』
通常の演じ方と異なり、青山鉄山がお菊を責めさいなんだ挙句に斬殺し、その恨みで毎晩井戸からお菊の幽霊が出てくるところまでを地で語った。ここまでを怪談噺としての色を濃くしている。
最後も変えていて、お菊のファンが酒を差入して、それを呑んだお菊が二日酔いで翌日休むからと18枚数える、でサゲた。

兼好『三人旅』
意外なネタの選択と思わせたが、堂にいった三人旅だった。
びっこの暴れ馬に乗せらた男が心配で馬子に色々尋ねるが、馬子は都合の悪いことは聞かないふりをする繰り返しが可笑しい。
兼好はどんどん芸の幅を拡げている。

白酒『厩火事』
髪結いのお崎さんが仲人の前で、時おり見せる亭主の優しさをのろける所が面白い。どうやらお崎さんは、亭主との愛を確かめたくて仲人の元を訪れているようだ。
厩火事の逸話をきいたお崎さんが「焼けた馬をみんなで桜肉にして食べたんでしょうね」と言うと、仲人が「なんでも思った事を口に出すもんんじゃない」とたしなめる。きっと心の内では仲人も同じことを想像したに違いない。
それにしてもこの仲人は教養があるねえ。論語の
「 厩焚けたり 子 朝より退きて曰く 人を傷なえりや と 馬を問わず 」
を知っていたのだから、偉い。

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コメント

そういえば白酒は談志逝去の時も「親しかったと思えないヒトがさも親しかったように惜しんでいる」と皮肉っていた気がします。
さて、「つる」ですが、かつては扇橋、今じゃ白酒の十八番、思うにこうした均整のとれた噺を過不足なく語ることに長けているだろうと思います。

福様
お客の多くが白酒の毒舌を期待して来たのでしょうから、それに応えた面もあるでしょう。歌丸の葬儀で、喬太郎は一般の人の列でお焼香してきたと言ってました。協会が違えばそんなものなのでしょうか。

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