貴乃花問題と「ムラ社会」
相撲協会に退職届を出した貴乃花親方が9月25日に会見を開いた。
貴乃花が今回の事態に追い込まれた理由として、貴ノ岩への暴行問題の告発状に関し協会側から事実無根との見解が示され、これを認めねば廃業に追い込まれるという圧力があったと主張している。
相撲協会側はこれを否定しているが(公式に認める筈がない)、事実しては協会が貴乃花を追い出したくて色々と画策してきたことは否定できまい。
相撲協会は典型的なムラ社会だ。
ムラ社会は所属する人間に「同質」を求め、「異質」を排除する。
相撲協会にとっては貴乃花は異質の存在だった。だから村八分にされ、最後は追い出されたというのが今回の経緯だ。
ムラ社会にとって大切なことは村の「掟(おきて)」を守ることだ。
掟はしばしば法令より優先される。
貴乃花が提出した告発状は、その内容が正しいかどうかにかかわらずムラの掟に反するものだった。
掟を無視し異質な行動をとり続けたという理由だけで、貴乃花はムラから排除されたのである。
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ムラ社会自体が異質な同質の塊なんですね。
投稿: 佐平次 | 2018/09/27 10:06
佐平次様
ムラ社会は企業にも存在します。長期にわたって検査データを改ざんしたり、不都合なデータを隠蔽してきても何も問題にならなかった。
それを内部告発すれば社会的には正しくても、告発者は「異質」な存在として制裁を受けます。
ムラ社会は日本の病弊の一つと言えます。
投稿: ほめ・く | 2018/09/27 11:10