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2019/03/11

桂雀々独演会(2019/3/10)

「桂雀々独演会」
日時:2019年3月10日(日)14:時
会場:横浜にぎわい座 芸能ホール
<  番組  >
開口一番・桂優々『牛ほめ』
桂雀々『地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)』
~仲入り~
桂雀々『一文笛』

桂雀々、落語好きな方ならご存知だろうが上方落語家。師匠は桂枝雀なので米朝の孫弟子にあたる。典型的な爆笑型の噺家で、古典をデフォルメしてより笑いの要素を強くし、全身を使った大きなアクションで客席を圧倒する様な高座スタイルが特長だ。
2011年から拠点を東京に移したが、昨年から芸歴40周年の記念公演を全国で展開中で、先月には新歌舞伎座を満員にするなど、大阪でも依然として人気が高い。
東京落語の「粋」とは正反対の芸風だが、東京でも確実にファンを増やし、この日の会も2階席まで一杯の入り。

桂雀々の1席目『地獄八景亡者戯』
米朝によれば、元は「東の旅」こと『伊勢参宮神之賑』の一部だったようだ。現在の形にしたのは、米朝が先人の噺から再構築したもの。
上方落語の旅の噺には奇想天外のものがあるが、これはあの世への旅の物語。
粗筋は、サバの刺身を食べて食当たりで死んだ喜六が、冥土への旅路で伊勢屋のご隠居と再会し、それとは別に放蕩を尽くしもう遊ぶ所が無くなった若旦那がフグにあたり、芸者・幇間の一行を連れてあの世にやってくる。これから三途の川渡り、六道の辻、更には芝居小屋や寄席といった娯楽施設の案内があり、極楽行きの経文を購入して、といったストーリーが登場人物が入れ替わりながら進んでゆく。
やがて亡者どもは閻魔の庁にたどり着き、ここで地獄行きと極楽行きとが選別される。最後は閻魔大王の裁定により、一同の中から4人の男が地獄行きとなり、彼らの芸や機転により地獄の責め苦から逃れるというもの。
1時間を超える上方落語の大ネタとされているが、中身は全編を通じて時事ネタを交えたギャグが入りる、他愛ないものだ。それだけに長時間を持たせる技量が求められる。
この日の雀々の高座はマクラを含めて1時間半と長っかたが、全身を使った身振り手振りの熱演で会場を沸かしていた。
時事ネタでは、例えば作業委に帽子、サングラスにマスクで顔を隠した亡者が現れる。死因を訊くと、ルノーと日産と三菱自動車の3重衝突による「ゴーン」という事故に遭った男、といった具合。
この1席でお客は満腹状態だったろう。

桂雀々の2席目『一文笛』
桂米朝作の落語で、最近では東京でも演じられている。
泥棒の噺というと大抵は間抜けな人物がネタにさえるが、珍しく人情噺風のストーリーになっている。
1席目とはうってかわって、短編ながら雀々はしっとりと聴かせていた。

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