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2019/04/28

第479回「花形演芸会」(2019/4/27)

第479回「花形演芸会」
日時:2019年4月27日(土)13時
会場:国立演芸場
<   番組   >
前座・春風亭朝七『桃太郎』
林家扇『宗論』
三遊亭歌太郎『ガマの油』
おちもり『漫才』
古今亭駒治『10時打ち』
―仲入り―
三遊亭歌奴『阿武松』
林家あずみ『三味線漫談』
台所おさん『大工調べ』

ブームかどうか分からないが、落語ファンが増えてきたのは間違いない。この会も満席だったが、この顔づけで以前なら考えられなかった。
よく言われているが、国立演芸場での「談志ひとり会」でも満員になることは滅多に無かったようだ。
志ん朝独演会でも大概は当日に入れた。
寄席だの落語会なんてもんは、本来はその日になってフラリと行くものなのだ。
落語ファンが多くなったことは業界では喜ばしいかも知れないが、私たち客にとっては迷惑でしかない。チケットは取りにくいは、入場料は上がるは、全くいい事なし。

この日は「待ってました!」の掛け声が多かった。二つ目の若手にも掛かっていたが、本人としては嬉しいだろう。

扇『宗論』 、初見。女流のこのネタは始めて聴いた。着物姿で金髪って、どうよ?

歌太郎『ガマの油』、客席を見回し、若手らしからぬふてぶてしさでマクラを振る。ガマの油売りの口上で拍手が沸いていた。来年の真打披露公演、楽しみにしている。

おちもり『漫才』、初見。ボケ役がかつての「ボヤキ漫才」の様にネタを振ると。ツッコミ役がこれを冷静にツッコミ返す。関西弁と東京弁、陰と陽といった対比を活かしていて面白かった。

駒治『10時打ち』、JRの人気列車の指定席を取る時は早くから並ばねばならない。希望の席が取れるかどうかは、係の駅員が10時丁度に(秒単位を争うそうだ)指でうてるかどうかで決まる。これを「10時打ち」と言うらしい。落語ファンに置き換えれば、「扇辰・喬太郎 二人会」を発売日の10時丁度にキーを押せるかどうか、そう考えれば理解し易い。黄金の指を持つ駅員を東京駅と上野駅が争奪しあうというストーリー。『明烏』をクスグリに挟んで面白く聴かせた。
駒治の高座は何度か観ているが、古典は演らないのだろうか。古典を磨いた方が新作にも活きると思うのだが。大きなお世話かな。

歌奴『阿武松』、美声と大きな体を活かした、毎度お馴染みの相撲ネタ。この人が高座に上がってくるだけで会場が明るくなる、貴重な存在。

あずみ『三味線漫談』、この日は「長崎ぶらぶら節」と「なすかぼ」を披露。いつもの寄席より気合が入っていた。

おさん『大工調べ』 、少し訛りが感じられるのとボソボソ喋る印象から、このネタをどう演じるのか興味があった。結論から言えば、棟梁の胸のすくような啖呵は良く出来ていた。因業大家の嫌味を棟梁が我慢しながら辛抱していたが、堪忍袋の緒が切れてという件も巧みに表現されていたし、棟梁の真似をする与太郎のたどたどしさも上手かった。
ちょいと見直しました。

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コメント

扇もそうですが、女流落語家が増えましたね。
落協レディーズなんていう物騒な(笑)名前で会を開いているようです。
歌る多、菊千代を先頭にまあ多彩な顔ぶれです。

福様
私は女流落語家否定派なので、どうしても点数が辛くなります。
落語は所詮、男社会なので女流が演じるのは無理があります。

ご無沙汰いたしております。花形演芸会、各出演者がこれだけ熱が入っていたのは、銀賞狙いではないかと思いました。さて、当方、同じ時間帯に大手町日経ホールでの大手町落語会に行っておりました。約600人のキャパシティで前売り完売でしかも、次々会の大手町落語会、9月1日の大手町独演会ザ・柳家権太楼の先行発売がロビーで行われており、行列がすごかったです。落語ブームもここまできたかとため息です。権太楼の疝気の虫とその弟子甚語楼の猫と金魚に爆笑でした。

ぱたぱた様
帰りの地下鉄にいた人たちが大手町落語会の事を話していました。終了時間がほぼ一緒だったんですね。
花形演芸会の4月の会は新年度の第1回にあたるので、出演者たちも受賞を狙って熱演が続きました。若手の上り坂の芸もまた楽しみです。

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